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成進(せいしん)

ダイオキシン飛散防止養生足場は特殊な技術が求められる

作業効率と安全性を追求し道外エリアでの受注も伸長

建設現場で足場や鉄骨組立などの高所作業を得意とする技術集団の「成進」は2003年の創業。中でも特殊足場工事と解体工事は、もっとも得意とする分野だ。4月には室蘭事業所も開設しており、近年は東北を中心に道外でも活動のエリアを拡大している。

11年3月に発生した東日本大震災が道外進出の契機になった。「われわれにも何かできることがあるはずだ」(中里友宣社長)という思いから、同年9月に仙台市や石巻市で被災した損壊家屋の解体工事を引き受け、翌12年には仙台市若林区に支店を開設、本格的に震災復興に乗り出した。現在、仙台支店は東北6県を中心に関東エリアも網羅する。  

統括する結城史成常務は「東北でのスタートは職人が7人、北海道からダンプ数台と大型ユンボを持ち込み赤字同然でした。それでも東北復興のために走り続け、今では大型案件を受注できるまでになりました」と話す。

その言葉通り、14年の宮城県内の焼却炉解体の足場組立、昨年8月には仙台市内で約2万平方メートルのアークホテル仙台の解体に伴う足場組立など、大型受注も増えている。特にダイオキシン飛散防止の特殊技術が求められる難工事では、有害物質を外に漏らさない密閉仮囲いの技術を駆使。焼却炉解体工事やクローズ型最終処分場などに最適な高気密密閉作業を実現している。

さらに今年2月には宮城県気仙沼市の旧庁舎解体の足場組立を担うなど、同社の技術力への信頼は東北圏でも確立された。信頼の理由は他にもある。それが「作業効率と安全性」の追求と徹底だ。「鳶の作業は準備が最も大切だと考えています。当社は打ち合わせに多くの時間を割きます。〝早く丁寧で安全な作業〟を突き詰め、各現場での作業工程は逐次現場責任者と綿密に打ち合わせている。情報を共有することで現場が効率良く動く。また、安全面では15年に労働安全衛生規則が改正され、全ての高所作業に落下防止用器具のフルハーネスが義務化されたが、当社では改正前から他社に先駆け取り入れています」と結城常務。

8月からは、近畿地方の大型焼却炉解体工事の足場組立に加え解体・搬出までを一括した請負いがスタートした。今冬には東北6県すべてで、高さ30メートル以上の電波塔塗装工事に伴う足場組を担う予定だ。

着実に業容を拡大し北海道から道外へとフィールドを広げ続けている同社。地域の活性化に不可欠な「地方企業」の1社だ。

作業前の安全ミーティングには多くの時間を割く
結城史成常務