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エースメンテック

「MORIMI'S FORCE1」は特許を申請中

水資源で〝万が一〟の時でも〝人に優しい環境〟を

人の暮らしに欠かせない水に着目し、長年研究を重ねている「エースメンテック」は、水処理プラントの設計・施工などを手掛ける。
〝かけがえのない水資源を守る〟をモットーに掲げ、近年はSDGs目標6の「安全な水とトイレを世界中に」をテーマに研究開発に取り組んでいる。

2000年に設置型の循環式トイレ「森水」を開発。下水道設備がない場所に設置可能で、道内各地の公園などに導入されている。さらに昨年5月には、改良型の「MORIMI’S(もりみず)」を開発した。
同製品は、自然界の水質浄化の仕組みに近い活性接触酸化処理法を用いて汚水を浄化するトイレ。浄化により発生した汚泥は北海道産の間伐材チップを活用して水と二酸化炭素に分解する。汲みとりをほとんど必要としない完結型の循環システムを実現した。

一方、処理水は活性炭で高度処理した後に、自社製の高性能膜処理と紫外線オゾン処理システムを用いて、ウイルスや細菌などを効率よく除去。安全でクリーンな循環水として再利用することができる。すでに海外の公共施設に多数導入されるなど、注目を集めている。
トイレ内には自社製の無添加電解イオン水「エナイー」による手洗い装置を標準装備。一般的な電解水と異なり、無添加で生成されているため安心して使用できる。皮膚や粘膜への浸透性が高く、経時変化による除菌力低下がない安定性も大きな特徴だ。

さらに、今年5月には新型の移動型循環式トイレ「MORIMI’S FORCE1」の販売も開始し、現在特許を申請中だ。
従来型は運搬時にクレーンやフォークリフトでトラックに積み下ろしていたが、新型はコンテナ自体にアウトリガーと呼ばれる昇降装置を内蔵。8本の支柱を地面に伸ばしコンテナを浮かせたところへ、トラックの荷台を出し入れすることで、重機を使わずに設置や撤去が可能となった。
アウトリガーの操作によってコンテナ自体が横移動や回転移動するため、重機が搬入できない狭い場所への設置も可能。設置位置の微調整なども自在なため作業の手間と時間、コストを大幅に削減できる。
「通常の使用に加え、災害時の避難所など、下水道が利用できない状況下の有効手段として認知度が徐々に高まっています。現在は大手企業から引き合いもあります。小規模企業なので基礎研究を含む高度なものづくりには限界がありますが、創意工夫で世の中に役立つものを創造し、人と環境にやさしい企業として今後も挑戦を続けていく」と福岡忠博社長。

高性能膜処理システムの導入例
福岡忠博社長
トイレ内には「エナイー」を標準装備