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札幌心臓血管クリニック

橋本 誠 心臓血管外科部長
はしもと・まこと/2007年島根大学医学部卒業。札幌医科大学附属病院、榊原記念病院(東京都)などを経て、14年札幌心臓血管クリニックに勤務。日本外科学会認定外科専門医。日本心臓血管外科学会認定心臓血管外科専門医。医学博士。

ダ・ヴィンチを駆使した低侵襲の心臓手術を実践

橋本誠医師は「札幌心臓血管クリニック」(藤田勉理事長・院長)の心臓血管外科部長で、低侵襲心臓手術(MICS)センター長も務める心臓血管外科専門医。近年では、橋本医師がおこなう低侵襲手術とロボット手術が心臓弁膜症の治療を中心に症例数を伸ばしている。

低侵襲心臓手術は、僧帽弁形成、三尖弁形成、大動脈弁置換を要する心臓弁膜症や、狭心症の冠動脈バイパスなどの心疾患に適応性が高い。

これらの治療は、少し前までは胸の骨を切除しておこなう手術が一般的だった。しかし、深い傷跡や痛みが残るほか、術後3カ月ほどは重い物を持つ動作や車の運転も禁止されるなど、社会復帰に時間がかかるリスクがあった。

一方、低侵襲手術は肋骨と肋骨の間を約5㌢切開し、胸骨を切らずにおこなうため、痛みも少なく、通常は手術日も含めて4~5日で退院が可能で、持ち上げ動作や運転も長い間を置かずに可能となるなど、患者負担が少ない。

同院では19年から手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」を導入。さらに小さい切開による低侵襲手術をおこなっている。

「ダ・ヴィンチ手術は、手術台から少し離れた場所から遠隔操作をする術式で、傷口が小さい低侵襲の手術です。患部を3D内視鏡で捉えた画面を見ながらロボットアームを操作しておこないますが、出血量を極端に抑え、機能温存の向上や合併症リスクの回避、術後の疼痛を軽減するなど、さまざまなメリットがあります」と橋本医師。

保険適用となっていることも症例数増につながっており、

20年のロボット手術は55症例と全国4位の症例数を誇り、国内で有数のロボット手術をおこなう施設となった。

ロボット心臓手術関連学会協議会認定術者の資格を有する橋本医師は「さらに経験を積み、より多くの患者さんに低侵襲、ロボット手術がおこなえる体制づくりを進めたい。また、当院が北海道・東北における心臓疾患治療のセンターとして機能するようチームの一員として努力していきたい」と語る。

高度心臓血管治療専門施設の「札幌心臓血管クリニック」
コンソールと呼ばれるコックピットのような場所から遠隔でロボットアームを操作