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副業・兼業の労働時間管理は大変です

宮島康之
みやじま・やすゆき/道内地銀で勤務した後、2002年宮島社会保険労務士事務所および人事マネジメント研究所を開業。社会保険労務士ほか、中小企業診断士などの資格を有す。企業等からの労務相談・手続きをおこなうほか、各種機関で研修・講演・コンサルティングをおこなう。

 最近、多くの企業で従業員の副業・兼業を認める動きがありますが、自社の労働時間と副業先などでの労働時間を通算しなければなりません。
 厚生労働省では、労働時間の通算方法や割増賃金の具体例を示していますが、かなり複雑です。
 具体例を示します。
 事例①A社で「所定労働時間4時間」の労働契約を結ぶ労働者が、同一日にB社と「所定労働時間4時間」の労働契約を交わし、A社で1時間残業した場合。
 A社とB社の所定労働時間は合計8時間。A社での1時間分の残業は、法定労働時間8時間を超えていますので〝A社〟に割増賃金の支払い義務が生じます。
 事例②A社で「所定労働時間3時間」の労働契約する労働者が、同一日にB社と「所定労働時間3時間」の労働契約を結び、A社で2時間残業し、その後B社で1時間残業した場合。
 A社とB社の所定労働時間は合計6時間。先に働いたA社の労働時間2時間分は法定労働時間内なので〝割増なし〟となり、B社で働いた1時間分が割増賃金の支払い義務が生じます。対応には注意してください。