ほっかいどうデータベース

複数企業で働く人の労災給付について

宮島康之
みやじま・やすゆき/道内地銀で勤務した後、2002年宮島社会保険労務士事務所および人事マネジメント研究所を開業。社会保険労務士ほか、中小企業診断士などの資格を有す。企業等からの労務相談・手続きをおこなうほか、各種機関で研修・講演・コンサルティングをおこなう。

 今年9月1日より労災保険の給付制度が改正されました。

 これまで労働者は、1社でのみ働くことが当然と考えられていたので、複数の会社で勤務をしていたとしても、給付金は労災事故が発生した1社の賃金のみで算定されてきました。

 しかし、働き方の多様化を背景に、会社が副業を許可するケースも増えています。当然、複数の企業に勤務する人も増加していることを受け、複数勤務者の労災給付はすべての勤務先の賃金を基に算定されることになったのです。 

 労災給付には療養補償給付、休業補償給付など多くの種類がありますが、そのほとんどは支払われた賃金をもとに給付額が算定されています。

 例えばA社で20万円、B社で15万円の給与をもらっていたとします。

 B社で労災事故が発生した場合は、従来はB社の賃金額15万円を基に労災保険の給付額を算定しましたが、改正後はA社とB社の賃金の合計額35万円をもとに給付額が算定されます。

 労災事故が発生した場合の事務手続きが変わる場合がありますので注意してください。