ほっかいどうデータベース

医療法人社団元氣会 札幌整形外科 脊椎脊髄センター

脊椎脊髄疾患

道内に先駆けて、頸椎人工椎間板手術を実施

 整形外科疾患全般の外来から入院、手術、リハビリまでおこなえる「札幌整形外科」。併設している「脊椎脊髄センター」では、脊椎や脊髄を原因とする頸部痛や腰痛、上・下肢のしびれといった症状に専門的な治療をおこなっている。
 在籍する4人の整形外科医は、いずれも脊椎脊髄疾患の治療を得意とする。中でも鐙邦芳センター長は、難易度の高い手術に実績があり、変形した脊柱の矯正手術や頸椎の再建手術などを手がけてきた。
 特に頸椎は、食道や頸動脈、椎骨動脈などさまざまな器官が複雑に絡み合う難しい部位だが、鐙センター長は「椎弓根スクリュー手術」を世界で初めて、頸椎で実施したことで知られる。この技術を学ぶため、中国や東南アジアはもちろん、インドや北米、欧州からも医療関係者が見学に訪れている。
 2020年2月からは「頸椎人工椎間板手術」を開始し、7月までに7例を実施した。同手術は、椎間板ヘルニアや頚椎症性神経根症、脊髄症などの治療に用いられる人工椎間板への置換手術で、米国で07年に認可され、最近日本でも承認された新しい術式だ。
 執刀する医師の経験や設備を有する施設に限られるため、道内では3医療機関のみが施術できる。
「これまでは頸椎を固定するのが一般的でしたが、人工椎間板は可動性があるため、頸椎が本来持つ運動機能を保つことができる。特に若年層に有効です」と鐙センター長。
 手術時間は1時間半~2時間程度で、術後にネックカラーが不要。翌日には歩行することができる。入院も3~5日程度で済み、費用も従来とほぼ同等という利点がある。
 このほか、他院で手術後、回復が思わしくない場合のサルベージ(やり直し)手術も積極的に手がけている。
 また、脊椎分野のオピニオンリーダーとしても知られ、アジア太平洋脊椎外科学会日本代表理事や、国際頸椎学会アジア太平洋部会コンサルタントも兼務している。

鐙 邦芳センター長
あぶみ・くによし/1977年北海道大学医学部卒。米国イェール大学生体力学研究所研究員、釧路労災病院整形外科部長、北大大学院医学研究科教授などを経て現職。北大名誉教授。医学博士。
ネパールで手術中の鐙邦芳センター長(中央)
人工椎間板(左)を埋入。後屈や前屈もできる
下手稲通りに沿いに立地。アクセスも良好