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太平洋建設工業

釧路町トリトウシのプラント。多種多様なコンクリート2次製品を製造する

徹底した品質管理で北海道を代表する資材メーカーに

「太平洋建設工業」は1959年に釧路建材工業として創業。63年に現在の社名へと変更した。生コンクリート、コンクリート2次製品の製造・販売を主力とする建設資材メーカーだ。前年の売上高は127億円。自己資本比率は78%と製造業としては非常に高く、いわゆる無借金経営を続ける。取引先は道内の大手ゼネコンや建築・土木業者などで、道東を中心に支店や製造工場など道内各地に拠点を持つ。

 グループ会社は太平洋レミコン(本社・釧路市)など15を超え、日本最大のセメントメーカーである太平洋セメント(本社・東京都文京区)が筆頭株主。今年6月に現社長の田嶋宏氏が就任している。

 67年に釧路工場がJIS優良工場として札幌通産局賞を受賞。その後、品質管理の徹底と社内標準化を進めるため「総合品質管理委員会」を発足させた。各グループの技術者や工場長を中心に30人程度を招集。指導や講習の場を設け若手の育成や企業としての技術向上、品質管理向上に努めており、現在も定期的に開催している。こうした活動が評価され、76年にはコンクリート2次製品製造業者で全国初となる工業技術院長賞を受賞している。    

「取引先からの要望にはできる限り応えたい。今求められているのは技術力の向上です。品質の高い製品を提供することが重要になる」と田嶋社長。こうした技術力の研鑽により、近年ではゼネコンなどから技術提携の要請が増えているという。

 地域貢献にも積極的だ。2012年には釧路市から迎賓館「六園荘」を買い上げた。昭和天皇も宿泊した重要な文化財で、同市の「長期保存をしたい」という要望に応えたものだ。また、18年には釧路市中央図書館新設に際して、図書館へ図書購入費を寄付。創業60年を迎えた19年には釧路市への寄付もおこなっている。

「事業には攻守両方が必要。コロナ禍は内部強化を図るきっかけとして、状況が落ち着けば攻めに転じることも併せて、今は営業力強化や技術力の見直しなど、社内の体制を再度固めていきます」と田嶋社長は力を込める。

釧路市末広町にある本社
田嶋宏社長
所有する迎賓館「六園荘」は、明治38年より継承される釧路市の重要な文化財だ