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美浪左官工業


幅広い年齢層の職人が活躍

今年で創業88周年。地元旭川を支える技術集団

 今年で創業88年。人間で言えば「米寿」の節目を迎えた「美浪左官工業」。
「今年で創業88周年を迎えました。先人がいて今があるということを肝に銘じ、今後も雇用の面などからも旭川を盛り上げていき、次なる大きな節目となる100周年を目指していきます」と美浪利光社長は今後の抱負を語る。
 主事業は左官業。建築工事において壁や床にモルタルやセメントなどの素材を塗り、最終的な仕上げをおこなう。近年では環境や健康への配慮から「漆喰」や「珪藻土」といった自然素材を使用した壁も見直されており、これからの建築の世界でもなくてはならない技術。一般住宅だけではなくマンション、スーパー、ショッピングモールといった、身近な施設でも活用されている。
「左官は免許が必要な仕事ではありませんが、当社では職人全員に左官技能士2級以上の取得を必須にしています。〝社員の成長こそが会社の成長につながる〟と考えており、職人の技術水準やモチベーションの向上を図り、若い社員にも左官技能士1級を取得してもらい、早く現場をまとめる立場になってほしい」と美浪社長は語る。
 その言葉通り、社員教育にも力を注ぎ、資格取得などにかかる費用は全て会社負担。例えば左官技能士資格を保有していない人は、入社後2年間は会社に在籍しながら旭川市内にある訓練校に通学。左官に関する知識や技術を身につける。4月から12月の繁忙期は実技を習得するため業務を優先。雪が降り、建築業務が落ち着く1月から3月に集中して勉強するカリキュラムとなっている。
 こうした社風から社員の定着率も至って高い。美浪社長は「私自身が就活生に戻ったとしてもここで働きたいと思える会社を目指し社内環境を整えてきました。仕事はもちろん重要ですが、仕事オンリーでは気力が持ちません。飲み会やパークゴルフ大会などといった社内行事も定期的に開催し、社員の交流を深めることも重要。〝オンとオフのメリハリ〟も重視しています」とその秘訣を語る。
 長きにわたり、左官業界の技能および社会的地位向上に尽力。季節雇用から通年雇用への労働形態の改善を推し進め、地域の業界の活性化と労働者の福祉の向上にも寄与してきた。そのような取り組みが評価され今年の2月には旭川市から「旭川市産業貢献賞」が贈られた。

美浪利光社長
建築現場で重要な役割を担う