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手稲いなづみ病院

「手稲いなづみ病院」では、同じ機能を持つグループ病院の「さっぽろ二十四軒病院」とも密に連携

透析患者の無料送迎など医療依存度の高い患者をサポート

超高齢化時代の到来で注目されているのが〝ポストアキュート〟(急性期を過ぎた患者)の受け入れ体制だ。

その代表的医療機関である「手稲いなづみ病院」は2010年の開設以来〝急性期と慢性期の橋渡し的存在〟として医療依存度の高い患者を積極的に受け入れてきた。

例えば、急性期を過ぎても人工呼吸器から離脱できない患者や、高度な医学管理が必要な合併症を持つ透析患者も多い。こうした患者を重装備型急性期医療機関から地域のクリニックや在宅医療に移行するのは容易ではない。同院はこうしたケースで急性期治療後の後方支援医療機関として地域医療を支えている。

「特に人工呼吸器を装着した患者さんは、地域の医療機関はもちろん、札幌市外の医療機関からも受け入れる体制を敷いています」と語る齊藤晋理事長。貴重な医療機関として医療業界で高い知名度を誇り、地域で果たす同院の役割はますます大きくなっている。

また、もう1つの柱である血液透析治療では、30床の人工透析センターを構え医師2人体制で最大120人までの患者を受け入れることができる。ニーズの高まる外来血液透析治療では、車椅子を利用する患者も多く、利便性に配慮した無料送迎も実施している。

超高齢化社会を間近に控え自宅や高齢者住宅等への送迎やサポート体制は高い評価を得ている。

一方、齊藤理事長は「呼吸器疾患やプライマリケアを対象とした予防医療に対応する外来診療では幅広い内科疾患にも対応しています。ポストアキュートに加え、地域に必要な存在となるべく住民の方々に貢献していきたい」と語る。

社会医療法人アルデバラン傘下の「さっぽろ二十四軒病院」(札幌市西区二十四軒2条4丁目)とも緊密に連携しており「当法人が持つ医療機能体制を更に強化し地域医療に対峙していく」と齊藤理事長。

●診療科目

内科、消化器内科、呼吸器内科、腎臓内科、糖尿病・内分泌内科、循環器内科、リウマチ科、リハビリテーション科、人工透析

●診療時間

月〜金 9:00〜12:00、13:00〜17:00
土曜 9:00〜12:00

●休診日

日曜・祝日・年末年始

齊藤晋理事長
透析室は30床。森林をイメージした壁画が壁一面にある
透析室には手稲稲積公園を望む大きな窓があり、明るい雰囲気