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三愛病院

今春入職した6人の精神科作業療法士

精神科作業療法士を大幅増員。リハビリ部門の充実図る

三愛病院は1965年の開院以来、60年近くにわたって精神疾患を中心に質の高い医療を提供。近年は高齢化に伴う認知症をはじめ、多様化するさまざまな疾患に対して幅広く対応している。

こうした状況に対して同院では、リハビリ従事者、看護師、臨床検査技師、薬剤師、管理栄養士、精神保健福祉士などが連携して治療にあたる「コ・メディカル部門」を形成。医師と協働し、的確で効果的なチーム医療を実践している。

今春、国家資格を取得した6人の新人を迎えた精神科作業療法部門も、チームを構成する上で欠かせない役割を担っている。精神科領域の作業療法は2002年に開設したリハビリテーション部門の一つで、身体障がい、理学、言語聴覚の各療法部門と共に、日常生活への復帰や安定した入院生活を送るために必要な動作訓練メニューを考案し、実践している。

現在、事務部長代行であり自身も作業療法士である藤田修靖さんは「法人全体で9人となったリハビリ部門の人員増で、今後訓練の幅の広がりと質の向上が期待できます」と語る。また、新人の指導役である伊藤也実さんも「当院での実習経験者もおり、みな即戦力として活躍しています。入院患者、外来患者さまへの個別対応がより行き届くとともに、より多くの患者さまが社会復帰できるよう、スタッフみんなで頑張っていきたい」と、チーム体制の充実さを強調する。

治療の中心となるリハビリプログラムは、運動系のほか、カラオケなどの音楽系、ものづくり、レジャーを兼ねる外出レク、食事会など幅広く、それぞれの要望に合わせるとともに具体的な成果が得られるよう組み立てられているという。

新人スタッフからは「個々の患者さまの状況に合わせて業務の幅を広げるのが目標」「先輩スタッフのノウハウも見習いながら大学で学んだ知識、技術を生かしたい」などの抱負が聞かれた。

千葉泰二理事長・院長は「2040年問題がいわれているように、高齢者の増加や医療制度の変化によって精神疾患患者の増加・多様化は避けられない状況。精神科作業療法もより重要なものとなることは確実で、今回の新スタッフにはそうした次代を担う人材として期待している」と語る。

●診療科目
精神科・老年精神科・内科・老年内科・心療内科・循環器内科・消化器内科・リハビリテーション科・皮膚科・眼科・歯科口腔外科・歯科

●診療時間
月~金 9:00~17:00 土曜 9:00~12:00

●休診日
日曜・祝日

千葉泰二理事長・院長
多くの介護事業所を併設している三愛病院
チーム医療で行われている運動療法