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よもやま話

阿部 明
昭和14年12月生まれ
37年スポーツ新聞社に入社、高校野球などの一般スポーツほかプロレス、競馬、釣り記者を経て現在に至る。記者歴37年。北海道スポーツ記者倶楽部会友。

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2020年3月号 たくましい

 ワカサギ釣りはいまが最盛期。各地の湖沼ではファミリーたちでにぎわう。ところで「淡水の姫」ともいわれる可憐なワカサギは意外にもたくましい魚であるのをご存じだろうか。その原点はもともとは海に生息するタフな魚であったことからくる。大きさこそ違うがサケ、マスの近縁魚で川と海を往来していたのだ。それが地盤変動などで海との道が閉ざされ淡水性になったが、サケのようなタフさは受け継がれてきた。さらに0度から30度までの広い水温で生きられることや、水の濁り、塩分にも適応できる能力がある。
 食餌の雑食性もあげられる。主食は動物性プランクトンだが虫類なども好物で、これらが不足すればほかのもので間に合わせ、そこに居着いてしまうたくましさも持っている。このようにエサの選択肢が豊かなため養殖も簡単で、各地で盛んにおこなわれ、町村のふところを潤している。
 山椒は小粒で……というがワカサギも小ぶりの魚体に似合わず繁殖能力にも驚くばかり。抱える卵の数が成熟魚で2万粒以上といわれ、魚体の比率からすると大変な数字である。産卵期は冬で、春にはふ化して数カ月で一人前にまで成長する。中には2~3年と生きるものもいるが、概して1年で一生を終える。
 料理は天ぷら、フライが定番だがつくだ煮、いかだ焼きなどもおなじみ。大きいものは刺身にもできる。