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よもやま話

阿部 明
昭和14年12月生まれ
37年スポーツ新聞社に入社、高校野球などの一般スポーツほかプロレス、競馬、釣り記者を経て現在に至る。記者歴37年。北海道スポーツ記者倶楽部会友。

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2016年5月号 海苔

 積丹半島でとれる「岩のり」と稚内海岸での「銀杏草」はいまが旬。どちらもみそ汁の具や酢の物にすると絶品、一度食べると忘れられないほどの知る人ぞ知る貴重な食材だ。両方とも海藻類の一種。岩のりは外海の岩場に生育する天然もので、黒紫色で強い磯の香りが特徴。銀杏草は文字通りイチョウの葉の形に似ていることから付けられた。また仏の耳とも呼ばれ、これも仏像の耳に酷似していることに由来する。冬期間、冷たい海水を浴びたり腰まで浸かって採取する模様は、テレビなどでもおなじみの風景画像。購買するには少々値が張るがその大変な苦労を思えば納得のいくところか。
 一般的にのりといえば乾燥した「海苔」が頭に浮かぶがその発祥は江戸時代以前からとされる。そだと呼ぶ木の枝や竹を遠浅の海底に立てて養殖したのが始まりで、東京湾の大森周辺で昭和30年代までは盛んにおこなわれた。大森海苔と呼ばれたが、周囲の開発でいまは打ち切られている。
 対抗するように浅草海苔もある。その昔、浅草は紙すきが盛んで、その手法をまねて海藻をすいたことから浅草海苔の名が残った。のりをさらに有名にしたのはのり巻きの出現だそうで、酢飯にアナゴ、シイタケ、カンピョウなどを巻いたものは歯ざわりと香りがよく多くの人に好まれる。朝食のおともには欠かせない存在だろう。