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よもやま話

阿部 明
昭和14年12月生まれ
37年スポーツ新聞社に入社、高校野球などの一般スポーツほかプロレス、競馬、釣り記者を経て現在に至る。記者歴37年。北海道スポーツ記者倶楽部会友。

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2014年9月号 クロダイ

 沖堤や荒磯でクロダイが釣れる季節になった。もっとも北海道全域で釣れるわけでなく、道南地方を中心にして日本海なら瀬棚沿岸ぐらいが現在の北限地と言える。函館にはこの魚だけを狙う粋な釣り会まであると聞く。全国的にも波止(防波堤)釣りの代表的な魚として多くの釣り人に親しまれている。名の通りタイ科でマダイとは近縁の仲。マダイが桜色をしているのに対して、クロダイは単純に体表が黒いことから付けられた。警戒心が強く釣るのは難しいとされるが意外に初心者でも簡単に手中にできる不思議な魚でもある。それはどのエサにでも食い付いてくる雑食性にある。甲殻類や貝類、虫類の動物性のものから海藻などの植物性まで食べる。地域によってはスイカやサツマイモ、トウモロコシを釣りエサにするそうだから要はなんでもござれの食いしん坊なのだ。
 地方名も多い。関東では当歳魚をチンチン、2歳魚をカイズ、3歳以上をクロダイと呼ぶ。関西は成魚をチヌ、幼魚はババタレ。釣りあげたとたんに脱糞する習性から付けられた。また、中部ではチンタ、九州はメイタの呼び名が。もう一つ意外なのは、釣るだけで、食べるのは敬遠という人がいる。肉質がやわらかく、少々水っぽいのが理由のようだが、これはマダイに比較してのことで、刺身は昆布締めにすれば遜色なく、焼き物や煮物などもうまい。