「情報を先取り、タブーに挑戦」を編集方針とし、生活者・企業経営者に
最新かつ有益な情報価値をご提供する、北海道の地域政治・経済誌

ロゴ

トップページ > 釣り > 魚よもやま話
写真

よもやま話

阿部 明
昭和14年12月生まれ
37年スポーツ新聞社に入社、高校野球などの一般スポーツほかプロレス、競馬、釣り記者を経て現在に至る。記者歴37年。北海道スポーツ記者倶楽部会友。

このエントリーをはてなブックマークに追加

2012年3月号 マブナ(下)

時は2月、北海道はまだまだ寒さの厳しい季節だが、必ずやってくるのが春。野山の木々が芽吹きだすころ、いち早く動きだすのがマブナだ。三寒四温を繰り返し、少しずつ気温が上昇し水がぬるむと、この魚の「巣離れ」が始まる。巣離れとは越冬場所を離れエサや産卵場所を求めて動きだすことをいう。
 もう少し巣離れを説明すると、水が徐々に温かくなるとメスの母体内の生殖巣がめざめると共に卵巣も発育し、一粒一粒の卵が成熟に向かって大きくなっていく。そうすると巣離れ→乗っ込み→ハタキと移って行く。乗っ込みは浅場への移動、ハタキとは産卵のこと。その場所に生える水草などに卵を産むのである。
 ところで面白いのは、マブナにはほとんどオスがいないという話がある。ではなぜ子孫が継続していくのかというと結婚相手は他魚でもOKなのだ。要はコイ科のオスならどの種でもというわけ。つまりマブナはオスがいなくてもちゃんと繁殖できる便利な魚で、オスが少ないのもこれでうなずける。乗っ込みの時期は、春の桜前線に関係がある。北海道の各湖沼は4月末から5月がその季節に当たる。そして釣り人にとってはうれしい釣期。フナ類ならどんなエサでも飛びついてくるまさに釣り頃なのだ。ドジョッコもフナッコも活発に動きだす心うきうきの季節到来はもう間もなくだ。