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よもやま話

阿部 明
昭和14年12月生まれ
37年スポーツ新聞社に入社、高校野球などの一般スポーツほかプロレス、競馬、釣り記者を経て現在に至る。記者歴37年。北海道スポーツ記者倶楽部会友。

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2020年2月号 めで鯛

 足早に過ぎた正月だが、なぜかまだ余韻が残るのは人の常。そんな折、タイを購入して最後の正月気分を味わった。昔からタイはめでたい(鯛)の象徴。なにしろ正月の飾り物に欠かせない七福神の釣り糸の先に踊るのがタイ。おせち料理や祝儀の膳になくてはならないのもタイ。日本人が好む言葉にも「花は桜」「魚は鯛」と、ここでもタイが出る。
 タイにまつわることわざも多い。「腐っても鯛」「えびで鯛を釣る」など。事実、タイはエビが大好物で、本場の瀬戸内海の明石や鳴門のタイは、じゃこエビを食べて大きく育ち、味もよくなる。春から初夏にかけては最もうまさが乗る時期で、魚体が鮮やかな婚姻色を帯び、「桜鯛」と呼ばれ価値も上がる。逆に夏を迎え産卵を終えたものは、麦わら帽子に例え「わら鯛」といい、味も価値も落ちる。
 この魚、長生きの魚でもある。中でもマダイは20年以上も生きる長寿魚。それだけ体長も大きくなり1m以上、140cmの記録もある。食べては40~50cmぐらいのものが美味といわれる。頭部がうまく潮汁やかぶと焼き、かぶと煮など食通に珍重される。目玉にはビタミンA~Cが多く含まれ、これをしゃぶりつく人をよく見かける。とはいっても代表的な料理はやはり刺身で、皮をつけた皮霜づくりと、皮を取ったそぎ切りの調理法があり、どちらも日本料理ならではの趣がある。