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集部日記

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2014-08-04 週刊誌レビュー(7月28日~8月3日)

またしても信じられないような凶行が日本中を震撼とさせました。7月27日に起こった佐世保高1女子同級生殺害事件です。週刊新潮8月7日号は「再び日本に現れた『快楽殺人』闇の因子 母の喪中に父婚活を憎んで 佐世保『少女A』が解体した家庭と遺体」の見出しで6ページ。週刊文春8月7日号は「佐世保高1女子『頭部・左手首切断』同級生16歳の惨殺動機 親はなぜ一人暮らしを許したのか-」とこちらも6ページの特集+3ページのモノクログラビア「少女に何が起こったか」付き。フライデー8月15日号は「深層ルポ 東大志望16歳が同級生をバラバラにするまで」の4ページ。各誌、大きく誌面を割いて報じています。この手の事件はネットでの広がりがとにかく早く、事件翌日には加害者少女の実名から画像、家族関係まで、ほとんどのことが暴露されました。最近も被害者少女をいじめていたとして、1人の少女がやり玉に上がっていました。あらためてネットの恐ろしさを実感します。

これだけのことをしでかした加害者の関係者は「何をされても当然だ」という意識が、私たちの中にあるのでしょう。人々の興味は単純です。どんな顔をしたやつが、こんな恐ろしい犯罪をおこなったのか。単純に顔が見たいのです。しかし、既存のメディアは16歳の少女の顔を報じません。また背景を報じるにしても限界があります。現地の人や取材に動いたメディア関係者は、誰がやったのかみんな知っているのですが、それ以外の人は知る術がないのです。そこに矛盾を感じる人は多いと思います。だからネットで暴露合戦が始まっても、加害者および加害者家族をかわいそうだとは思いません。当然の報いであり、自業自得だと思いがちです。そのとき加害者家族の人権など、どこかへ吹き飛ばされてしまいます。そこに思いは至らないのです。こればっかりは自分が当事者にならない限り、その地獄はわからないことだと思います。ちなみに、週刊実話8月14日号も「長崎佐世保高1女子首切断 独り暮らし同級生“心の闇”」という見出しで2分の1ページほど記事にしていました。

次に、あまりにずさんな中国の食品問題です。フラッシュ8月12日号は「マック『チキンナゲット』だけじゃない!!中国『猛毒食品』それでも食べるか!」の見出しで、製造現場の写真をカラーで掲載。汚水ビーフン、ネズミの頭入りチャーハン、災害支援物資にカビパン、ドブ油、サルの顔をした奇形ブタ、毒殺されたネズミが「羊の串焼き」に生まれ変わる等々、考えられないような実態が書かれています。週刊朝日8月8日号は「中国“毒”食品まだある惨状」。週刊実話は「食中毒この夏蔓延危機!まだまだある劣悪な中国産食材一覧」、フライデーは「日本が大量輸入する中国産食品衝撃のウラ側!恐怖の『汚染食品』徹底調査リスト付き」と、表付きで報じています。また、週刊文春「本誌告発スクープから1年余-中国チキンの恐怖」と週刊新潮「中国から来る『汚染・腐敗』食材から身を守れ!」では外食チェーンに使用する中国食品についてアンケートを実施。その結果が掲載されています。北海道にも店があるところばかりです。要チェックかもしれません。

さらに、週刊アサヒ芸能8月7日号は「糞尿が飛び散っているラインで魚を加工している 汚すぎるぞ!中国 日本行き食品『切望工場』のオエーッ現場!」。サンデー毎日8月10日号は「渦中の『中国食品会社』鶏肉汚染は系列工場でも厚労省が今年“摘発”!」と報じ、危ない食品のワースト3は「ピーナッツ」「アサリ」「枝豆」としています。そして、ギョッとするのが週刊大衆8月11日号の「年間800億膳を世界に輸出!!水槽に入れたら金魚が死んだ…中国産猛毒割り箸の恐怖」。日本における割り箸の年間使用料は250億膳。その97%は中国産だそうです。この記事がどこまで正確かはわかりませんが、割り箸も産地を気にしなければならない時代のようです。やはり食料の自給率は上げなければなりません。農家の数は減っていますが、農地は余っています。つくろうと思えばつくれます。そして、安ければいいという風潮もあらためなければなりません。それは子どもの頃からの教育しかありません。

先週、話題になった岡山女児監禁事件の続報は以下の通り。週刊アサヒ芸能は「『岡山小5女児監禁』に新事実 49歳ニーと男『第えの暗幕密室』で狙った『完全なるロリ飼育』」、フラッシュ「岡山・小5女児監禁『49歳ロリコン男』の欲望資金は800万円」、週刊ポスト8月8日号「倉敷・小5女児監禁 周辺住民に張り込みバレバレだった岡山県警」、サンデー毎日「11歳に一目ぼれ 阪大院卒49歳の“倒錯”」、週刊朝日は文筆家の北原みのりさんが「倉敷小5女児監禁事件に『オタク差別だ』の声 日本は『ロリコン文化』に寛容すぎる!」と怒りの主張を繰り広げていました。

政治関連では、内閣改造に関する記事が目立ちました。サンデー毎日はジャーナリストの鈴木哲夫氏の記事で「緩みっぱなし安倍政権-『石破封印』最終戦争の結末 自民逆境の内閣大幅改造前舞台裏」。その石破茂幹事長について、週刊現代8月9日号は「反安倍への布石 石破茂幹事長が『入閣拒否』を漏らした」。週刊大衆は「危険な“大臣候補”はコイツだ!安倍改造内閣「ガチンコ身体検査」全裏側スッパ抜き!」。週刊SPA!8月5日号は「9月の内閣改造は予想を超える女性起用!第3次安倍ガーリー内閣が誕生する!」。さらに、週刊文春は「小渕優子は安倍首相がお嫌い!?内閣改造『女たちの暑すぎる夏』」と報じています。まったく野党の話が盛り上がらないのですが、ここにきて小沢一郎氏に関する記事が2本出てきました。1つは週刊大衆「“老いらくの豪腕”が今夏動く!!民主党は懐柔済み!?小沢一郎『反消費税再編』舞台裏」。もう1つが週刊実話の「安倍潰し!老兵・小沢一郎に急浮上した沖縄県知事選出馬」という、かなりぶっ飛んだもの。まさに“書き得”です。

今週、私が注目したのは、景気回復と消費税増税についての記事です。週刊朝日は「政府・日銀の『景気回復』は“大本営発表”だ!『消費増税』が元凶 実は不景気深刻化」と報じ、週刊ポストの連載コラム「長谷川幸洋の反主流派宣言」は「消費税10%達成を狙う財務省の『景気回復アピール』は信用できない」と書きました。実は、さまざまな指標を見ると、景気は回復するどころか、かなり落ち込んでいる実態が明らかになっています。このことは8月14日発売の「財界さっぽろ」9月号、元財務官僚・高橋洋一氏の連載「官僚にだまされるな」にも詳しく書かれています。こうした指標は誰でも調べられます。大手マスコミの記者であればなおさらです。しかし、それをやらずして官僚の言うがままの記事を垂れ流しています。国民は常にミスリードされているのです。それに気がつかなければなりません。

経済誌を見てみましょう。週刊東洋経済8月2日号の特集は「親子で選ぶ大学」。その中で「道工大」の愛称で親しまれていた「北海道科学大学」が「北海道ナンバーワンの実学系総合大学」として約1ページにわたり紹介されていました。全国で初めて義肢装具学科を設置したことが評価されています。週刊ダイヤモンド8月2日号は、オジサン世代に増殖中といわれる「職場の『お荷物』社員」を特集。好況時に大量採用したバブル世代が間もなく50代となり、その処遇が大きな経営課題に浮上。就くべきポストがなく、やる気を失っている彼らをどう生かすかという趣旨です。その中で、プロスキーヤーで冒険家の三浦雄一郎氏が「目標があれば人生は変わる!自分自身のエベレストを持とう」とインタビューに答えています。

経済誌ではありませんが、フラッシュは「『在任30年社長』が最強企業をつくる!」という企画を掲載。大きな功績を上げている「30年社長」を在任期間の長い順番に15人抽出しました。もちろん、すべて創業者か創業家出身のオーナー経営者です。1位はエスケー化研(大阪府)の藤井實社長81歳。建築仕上塗材シェア54%のトップメーカーで年間売上高は948億8900万円。在任期間は56年3カ月!上場企業では最長です。以下、サンリオ(東京都)の辻信太郎社長86歳が53年11カ月、ウシオ電機(東京都)の牛尾治朗元社長・会長83歳が50年4カ月と続きます。そして10位にニトリホールディングス(北海道)の似鳥昭雄社長70歳が36年2カ月でランクイン。スズキ(静岡県)の鈴木修社長兼会長84歳の36年1カ月、ソフトバンク(東京都)の孫正義社長56歳の32年10カ月よりも長くトップを張り続けているのですから大したものです。

また、週刊現代は「総力調査 すべて実名!日本の有名企業50社『これから偉くなる人』はこの人だ!」を特集。三越伊勢丹ホールディングスは、竹内徹常務執行役員札幌丸井三越社長(54歳)が有望だと予想していました。

さて「今週の大谷翔平」です。さすがにネタが尽きてきたか、今週は2誌だけでした。サンデー毎日は「『二刀流』はどこまで続ける?“怪物”大谷が見せた162キロ」。週刊現代は「日本最速記録で再燃 大谷翔平を悩ます二刀流か、投手専念か」。どちらも二刀流の今後について“いらぬ心配”(笑)をしています。それにしてもこの連載を始めたのがGW明けの5月12日の週から。以後12週連続で大谷選手は複数の週刊誌に出ずっぱりです。かつてそんなプロ野球選手がいたでしょうか。あと数年もすればアメリカに行ってしまう運命。いまのうちに球場に足を運び、生の大谷選手を見ておいたほうがいいでしょう。

今週はこまごまとした道内関連記事が多く見受けられました。サンデー毎日は「素早い辞職に“思惑”も取りざたされた北海道議が日航機で『暴言騒動』」と、自民党・小畑保則前道議の航空機内での不祥事を報道。週刊SPA!では、文壇アウトローの文芸評論家、坪内祐三氏と福田和也氏が対談する連載「これでいいのだ!」で、なぜか北海道について語られています。今回のテーマは「『私の男』と北海道サーガと41歳で自殺した作家・佐藤泰志」。映画「私の男」の監督・熊切和嘉氏は帯広市出身。佐藤泰志氏は函館市出身。映画の話から佐藤氏の話になり、JR北海道、北海道拓殖銀行破綻後の北海道、明治新政府に制圧された箱館、星野リゾート・トマムなど、縦横無尽に話題が変化する構成です。興味のある方は同誌を参照してください。

週刊文春「新・家の履歴書」には夕張市出身の歌手、大橋純子さんが登場。また同誌のモノクログラビア「早稲田実業あの熱すぎた夏から8年-。“栄光の優勝メンバー”の現在地」として優勝投手だった斎藤佑樹が1ページで掲載されています。さらに同誌のカラーには「奔放華麗なご当地カレー」という特集で、網走セントラルホテル「グラン グラシエ」の「ホワイトカレー」が紹介されています。流氷のように白いルウに溶け込むオホーツク海の恵み……本当においしそうです。

週刊現代の巻頭カラーは「空から見た日本 見たことのない景色が広がっていた」。そこには野付半島(野付郡)、キムアネップ岬(常呂郡)、オホーツク海(網走市)という雄大な北海道の風景が紹介されています。また同誌には「美女アスリートたちの『休日』」というカラーグラビアもあります。そこには陸上の福島千里選手、カーリングの本橋麻里選手が紹介されていました。週刊新潮の巻頭グラビアは「去りゆく『黄昏』」。国内最長の大阪~札幌1495.7キロを22時間02分かけて走る寝台列車「トワイライトエクスプレス」は来年春、26年の旅に終りを告げます。美しい北海道の風景と一緒に列車が納まっていて、一見の価値ありです。

週刊実話の好評連載「プロフェッショナル 巧の格言」の第24回は「CCP」(キャラクター・コンテンツ・プロダクション)社長の延藤直紀さん37歳が「ミケランジェロを超えたい!フィギュア職人の執念」の見出しで登場。実は延藤さん、北海道の出身です。前職はキックボクサーで30歳を前に現役引退。著名人のボディーガードなどをしていましたが、たまたま街で目にしたフィギュアを見て、少年時代のヒーローが甦ってきたといいます。そこから独学でフィギュアづくりを始めました。現在では、誰もが一度は目にしたことのあるマンガのキャラクターを製作・販売で、業界では知らない人がいないメーカーにまで発展しました。

書評では、週刊アサヒ芸能の「著者に聞け!」で、実業之日本社から『星々たち』(1400円+税)を上梓した釧路市出身の桜木志乃さんのインタビュー。「中年男は勃つか勃たないかより、いさぎよいほうがセクシーです」とおっしゃっています。また週刊東洋経済の書評には、北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授・岩下明裕氏の新著『領土という病 国境ナショナリズムへの処方箋』(北海道大学出版会、2400円+税)が紹介されています。最後に、書評ではありませんが、週刊朝日にロジネットジャパンの「北海道大雪山ゆきのみず」の見開き2ページカラー広告が出ています。非常にきれいでインパクトのある広告です。気になる方は、ぜひチェックを。ではまた来週。(鈴木正紀)