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集部日記

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2014-06-23 週刊誌レビュー(6月16日~6月22日)

今週はまず経済誌からいきましょう。「週刊東洋経済」6月21日号は「社長の通信簿」を特集。東京証券取引所第1部上場企業の現役代表者(社長、会長ほか)について、就任時点から直近までの“時価総額増大倍率”でランキングしています。対象は1985年以降の上場企業。1位はソフトバンクの孫正義社長。同倍率は32.25倍。そして、堂々の2位に、ニトリHDの似鳥昭雄社長がランクインしています。同倍率は31.91倍。以下7位にアークスの横山清社長(15.07倍)。20位にカナモトの金本寛中社長(7.79倍)と上位20位に、道内企業が3社も入っていました。さらに見ていきますと、76位にアインファーマシーズの大谷喜一社長(4.03倍)、89位にメディカルシステムネットワークの田尻稲雄社長(3.73倍)とベスト100に5人がランクイン。いまや「4%経済」とも言われる北海道なのですから、そこから5%を占めたというのは上々かもしれません。

このランキングには、5つの分野について5段階評価で作成した「直近の通信簿」も並記されています。その分野とは「株価力」(過去1年間の時価総額増加率)、「収益力」(純利益の3期累計)、「雇用力」(社員数増減の3期計)、「株主力」(直近決算での配当利回り)、「会社力」(CSR企業ランキングでの得点)についてです。似鳥社長は収益力と雇用力で5、横山社長は雇用力で5、金本社長は株価力で5の評価を得ています。76位の大谷社長もなかなかのものです。ファーストリテイリングの柳井正社長(81位)、オリックスの宮内義彦会長(85位)よりも上位なのですから。

同誌には、似鳥社長のインタビューが2ページに渡って掲載されています。ロマンとビジョンで逆境をチャンスに変えたこと、経営者としての重要な資質、世襲などについて語っています。また、この特集とは別に鴻海精密工業董事長兼CEOの郭台銘氏の独占インタビューも掲載。シャープとの提携交渉がなぜ頓挫したのか。その内幕を8ページに渡り心情を吐露しています。これまで日本メディアの取材を避けてきた郭氏の肉声をとってきたのですから、スクープといっていいでしょう。

今週、各誌が注目したのが、サッポロビールの人気商品「極ZERO」の販売終了問題。極ZEROは健康志向の消費者を取り込もうと、痛風の原因とされるプリン体と糖質をゼロにした世界初の商品です。開発には4年を費やしたといわれています。昨年6月に第3のビールとして発売し、今年4月までに累計2億本を売り上げたヒット商品でした。ところが、国税庁は今年1月「酒税の適用区分を確認したい」として、極ZEROの製造方法について情報提供を要請。国税当局が酒税法の分類を明らかにしていないにもかかわらず、サッポロビールは販売を自主的に中止しました。そして、7月から発泡酒として再発売するというのです。これに対し「週刊ポスト」6月27日号は「庶民の楽しみとカネを奪う大謀略を許すな『極ゼロ』大増税を仕掛けた財務省の悪党ども」という、ジャーナリスト・永井隆氏の署名記事を掲載。「週刊現代」6月28日号は「スクープレポートこれが真相だ!『国税に土下座』サッポロビールが震えた日 大ヒット商品「極ZERO」販売中止、税金116億円支払え」。さらに「週刊実話」7月3日号は「企業・経済深層レポート」の欄で「サッポロビールの“まやかし”を見抜いた国税庁の驚異的な臭覚」。週刊東洋経済は「売れ筋なのに販売終了、サッポロが抱える懸念」という具合です。実際、極ZEROが第3のビールではないとされれば、116億円の追加納税が必要になるかもしれません。さて、国税と戦わずして「白旗」をあげたサッポロビールの決断について、みなさんはどうお考えになりますか。

6月22日に会期末を迎えた国会。秋までには内閣改造がおこなわれると見られています。「週刊大衆」6月30日号は「安倍晋三総理の『リストラ閣僚マル秘戦力外通告リスト』」、「サンデー毎日」6月29日号は「安倍官邸は“パソナ閣僚”排除で改造計画」、「フライデー」7月4日号は「大改造、安倍『戦う内閣』で戦争への道が開く」と報じています。留任が濃厚なのは、菅義偉官房長官、麻生太郎副総理兼財務大臣、甘利明経済再生担当大臣、下村博文文部科学大臣くらいなもの。あとは全員リストラ候補です。では、誰が入閣するのかというと、北海道関連では橋本聖子参議院議員が濃厚で、役回りはオリンピック担当大臣。いずれにせよ「自衛隊を使った『戦争ゴッコ』をやる“お友だち内閣”」ができるのは間違いないでしょう。本当に日本は取り返しのつかないところに行きかねません。

今週も北海道日本ハムファイターズ・大谷翔平選手の話題は尽きません。フライデーは「徹底検証 日ハム・大谷と阪神・藤浪、なんでこんなに差がついた」、週刊大衆は「打ってよし、投げてよし!!160キロ剛球に米スカウトが唸った!!大谷翔平『メジャーでも二刀流』勝算」、「週刊プレイボーイ」6月30日号は「二刀流・大谷を襲う160キロの副作用」といったところ。あれだけ活躍すれば取り上げないわけにもいきません。北海道のファンとしては嬉しい限りです。そのほかスポーツ関連では、週刊大衆の連載「テリーからの手紙」で、女子スキージャンプの高梨沙羅選手に一筆啓上。某テレビ番組で一緒になったときのことを書いていました。ソチ五輪のことはもちろん、日本体育大学への飛び入学、素の高梨選手が垣間見えるようなエピソードなど、結構、いろいろなことが書かれていました。興味のある方はぜひチェックを。

「フラッシュ」の短期集中連載「日本が誇る100人シリーズ」。7月1日号の第3回は「ニッポンの浮沈を握る東大卒女性100人の履歴書」でした。ここにも北海道の人がいました。唯一エントリーされたのはNHKアナウンサーの高橋美鈴さん、42歳。現在、朝のニュース番組「おはよう北海道」などに出演中です。室蘭栄高校から東大教育学部に進学した才媛。恥ずかしながら初めて知りました。

2誌で年齢に関した特集がありました。1つは週刊朝日の「還暦バンザイ」。THE ALFEEの還暦同級生鼎談に始まり、女優の高橋恵子、作家の林真理子、俳優の松平健と著名人が登場したかと思うと、ギターのストラトキャスターやゴジラ、マツモトキヨシ、アリナミン、ニッポン放送も60歳というくくりで「まだまだこれから」という抱負を語っています。もう1つは週刊プレイボーイの「『82年生まれ』に“メディア型犯罪”が多すぎるのは偶然か!?」。82年生まれというと今年32歳になります。1997年に起こった神戸連続児童殺傷事件、2000年の西鉄バスジャック事件、05年には先般逮捕された栃木小1女児殺害事件、08年の秋葉原通り魔事件と荒川沖駅通り魔事件、そして、12年に起こったパソコン遠隔操作事件……これらの犯人は全員82年生まれなのです。もちろん、偶然なのでしょうが、記事ではやたらと目立つ凶行の裏にあるものは何かを探っています。

今週、私が注目したのは週刊現代のモノクログラビア「防犯カメラは見ていた!」です。いまや路上、駅、タクシーの中まで、カメラの設置台数は全国で500万台以上にのぼるといわれています。それは市民の安全を守り、犯罪者の検挙に貢献しています。しかし、裏を返せば誰の行動もすべて記録されているということです。警察の捜査も「どうせカメラの画像がある」と初動が甘くなる傾向があるといいます。カメラの性能は日々進化し、映像をもとに容疑者を絞り込むという新たなシステムも開発されているそうです。現在はまだ実用化されていませんが、将来的に国民がデータベースに登録されるようになれば、すぐに犯罪者の身元を特定できるようになります。安全か、プライバシーか。私たちは、防犯カメラ=監視カメラということを忘れてはならないと思います。

もう1つ、まさに集団的自衛権の行方が予断を許さない状況にありますが、「週刊ダイヤモンド」6月21日号は「自衛隊と軍事ビジネスの秘密」を特集。知られざる22万人の組織と2兆円市場を徹底解明しています。軍事オタクやミリタリーマニアにもウケる内容です。また、自衛隊幹部の天下り先が防衛省からの契約高上位10社と受け入れ数の上位10社が完全に一致するという、あからさまな癒着構造なども暴いています。武器輸出を容認する新三原則への転換を受け、6月16日からパリで開催された国際武器展示会に日本企業が初参加しました。そもそも70年以上前に戦艦大和や零戦をつくっていた国です。技術力は世界のどの国にも負けません。本気になれば最高の武器がつくれるでしょう。でも、それをあえて日本はやってこなかったのです。それが安倍内閣の登場で日本の安全保障政策は180度、変わろうとしています。人殺しの道具を売る、原発を売る、カジノ法案を通し博打で儲ける……安倍内閣の浅ましさには反吐が出ます。どこが「美しい国」でしょうか。どんどん「醜い国」になっているのではないでしょうか。

今週は、美しい北海道の風景を撮ったカラーグラビアも見逃せません。「週刊新潮」6月26日号は「芽吹きの大地」として美瑛・富良野の春の風景を掲載しています。「週刊アサヒ芸能」6月26日号では「秘境駅にひとり」という連載ページに、宗谷本線「糠南駅」が紹介されていました。人里離れた場所にひっそりとある秘境駅。何もないことを楽しむ風変わりな駅訪問記です。秘境点数100点満点で72点。まずまずの点数って、喜んでいいのかしら。では、また来週。(鈴木正紀)