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集部日記

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2014-11-04 週刊誌レビュー(10月27日~11月2日)

今週の各誌は政治の話で持ちきりです。経済産業相だった小渕優子氏の政治資金問題を皮切りに出るわ出るわ。与野党入り乱れて暴露合戦の様相です。安倍晋三首相は「撃ち方やめは自分の発言ではないから朝日新聞の捏造だ」と、他のメディアも同様の報道をしているにもかかわらず朝日新聞だけを名指しするという、どう考えても頭の悪い発言をするなど、政権は迷走しています。週刊誌の反応も早いものです。フライデー11月14日号は「体調悪化 安倍首相『電撃辞任』か『年内解散』本心はこっちだ!」。次々発覚する閣僚不祥事、アベノミクスは完全に失速、国民は消費税増税、原発再稼働、カジノ法案すべてに反対、もう後がないとしています。週刊朝日11月7日号「7年前の悪夢再び…安倍政権 突然大失速」、週刊実話11月13日号「火だるま安倍内閣で調整に入った年内SM解散」、週刊大衆11月10日号「小渕、松島辞任で沈没寸前の『アベノミクス丸』 石破茂が狙う『安倍総理のクビ』」、週刊ポスト11月7日号「小渕、松島は議員辞職&起訴が当然 ならば安倍首相の政治資金も『クロ』だ」、フラッシュ11月11日号は「破廉恥大臣続出に加え、体調が急激に悪化――安倍総理『入院退陣』で『麻生禅譲』へ」、週刊現代11月8日号も「『また俺の出番かな』盟友の失点続きに麻生がギラつき始めた」等々、書きたい放題です。

ここにきて、西川公也農林水産相の疑惑が取り沙汰されています。サンデー毎日11月9日号が「スクープ 火ダルマ内閣の“崖っぷち”西川農相、ファミリー企業の“血税”貫流マネー発覚!」、週刊ポスト「西川農水相『親族企業から物品購入』で『政治資金私物化』重大疑惑」、週刊新潮11月6日号「大臣就任で100万円を義姉に渡した『西川公也』の叩けば埃」、週刊文春11月6日号「西川公也農水相 県職員時代に収賄で逮捕されていた!」と報じています。そのほかの議員について、週刊文春が「カジノ担当政務官 パチンコ店経営者から外国人献金」「江渡聡徳防衛相に新疑惑 3000万円“脱法献金”」、週刊SPA!11月4・11日号「安倍内閣ドミノ辞任はどこまで続くのか?」、週刊現代「内幕レポート 他人の不幸は蜜の味 自民党議員の言いたい放題スッパ抜き!安倍内閣『次はアイツだ』」と、さらなる広がりを示唆しています。

発端となった小渕氏について、出色だったのが週刊文春。「小渕優子『ワイン疑惑』を告発した中曽根支持者」と暴露。週刊新潮は「遵法精神は皆無『小渕優子』がバッジを外す日」、アエラ11月3日号は「小渕優子氏の経産相辞任は安倍政権崩壊の序章 近親感が不信感へ暗転」。週刊ポストの連載「長谷川幸洋の反主流派宣言」では「官僚原稿棒読みの小渕前経産相を『首相候補』と書いた大新聞の不見識」と自らも新聞社の一員として自戒を込めて書いています。週刊東洋経済11月1日号の「フォーカス政治」は、法政大学教授の山口二郎氏が「相次ぐ女性閣僚の辞任 極右との関係は不問か?」とこれまでに見られない視点で疑問を投げかけています。興味を持たれた方はぜひ同誌を。

西アフリカを中心に感染が拡大しているエボラ出血熱。その現場に日本人も行っています。アエラは西アフリカ・シエラレオネから帰国した看護師・大滝潤子さん(38)にインタビュー。「1日10人死の壮絶現場」との見出しで、過酷な治療現場の実態を語っています。フラッシュは、エボラ出血熱が大流行したザイールに乗り込んだ日本人カメラマン・村田信一氏の写真を「決死の潜入ルポ『発症後2~3日で次々と死んでいった!』」として5点掲載。ただし写真は1995年のもの。このとき現地入りしたジャーナリストは村田氏を含め5人程度だったといいます。通信社のカメラマンは感染を恐れ、空港周辺の写真を撮るとすぐ出国したそうです。フラッシュは、現場の実情を知る数少ない立場から今回の大規模感染をどう考えているのかを村田氏に聞いています。「今回は95年のときよりも発生現場の人口が非常に多いのが特徴。そのため、ここまで感染が拡大してしまったのでしょう。西アフリカ地域に滞在した日本人が、帰国の際に100%自己申告するとも思えませんし、いつ国内にエボラウイルスが上陸しても不思議ではありません。今夏、日本ではデング熱患者が70年ぶりに発生しましたが、それですらあれだけの大騒ぎだった。エボラの危険性は、その比ではない。日本で対応できる態勢が整っているとは、とても思えないです」と答えています。

その恐怖を各誌取り上げています。週刊ポスト「『空気感染』『動物媒介』!エボラ『恐怖のウイルス変異』が迫っている」、週刊SPA!「いよいよ日本上陸秒読み!エボラ熱禍 国内パンデミックの恐怖!」、週刊東洋経済「現状では水際対策のみ『エボラ』日本上陸の不安」、週刊文春「『レッド・ゾーン』の著者リチャード・プレストンが緊急警告 『致死率50% エボラは日本に上陸する!』」、週刊現代「日本上陸は目前 エボラ・パニック『人類滅亡まで、あと100日』の最悪シナリオ」と過剰に恐怖を煽っていなくもないですが、そんな中、週刊大衆は「急増するエボラ出血熱患者『生死を分けた』意外理由」として、正しい知識と対応を記事化していました。

国内で耳目を集めた出来事としては、田園調布でおこった年の差セレブ夫婦の無理心中事件があげられるでしょう。週刊現代は「75歳病院長と30歳美人妻 大富豪「年の差夫婦」の他人に言えない悩み」、サンデー毎日「散弾銃で45歳年下妻を…75歳医師無理心中の闇」、週刊アサヒ芸能「75歳病院院長『45歳年下妻を射殺』までの若肌執着ライフ!」とそれぞれ報じていました。

経済誌を見てみましょう。週刊東洋経済の特集は「分裂する大国アメリカ」。政治、経済、格差、産業等々、さまざまな視点からアメリカの病巣を浮き彫りにしています。読み物としてもたいへん面白くまとまっていました。週刊ダイヤモンドの特集は「世界が認めたニッポンの酒」。“マッサン効果”でウイスキーに注目が集まっていますが、日本酒、ワインなど北海道に関連した話題も豊富です。こちらも、なかなかの読み応えでした。また、週刊東洋経済にはドラッグストア関連のニュースとして「次の標的は『ツルハ』か イオンが狙う業界再編」と、ついにツルハに食指を伸ばすイオンの動きを書いていました。ちなみにツルハの筆頭株主は13%を保有するイオンです。

今週、私が注目した記事は週刊SPA!の「アラサーちゃん通信」です。先々週でしたか、この欄で「いいね!」と感じた記事として取り上げた元日本経済新聞社記者でAV女優でもあった女性の話。マンガ「アラサーちゃん」を書いている峰なゆかさんと、件の元日経記者で現在は社会学者としての肩書を持つ鈴木涼美さんの対談が実現していました。題して「鈴木涼美とAV女優を社会学的に考察してみた!?」。週刊誌の取材はほぼ断っている鈴木さんですが、以前からアラサーちゃんを読んでいたということから実現した企画です。他誌が取材できない人物を登場させるのですから、ある意味スクープです。もちろん、記事には鈴木さんの近影入り。鈴木さんは1983年生まれですから今年31歳。その肉感的ボディは、その近影からも滲み出ています。次号にも続くということですが、今週は合併号。続きは来週まで読めません。なお、鈴木さんの近著「身体を売ったらサヨウナラ(仮)」が11月に幻冬舎から発売予定だそうです。

そのほか、道内関係の話題としては、フラッシュが「秋ドラマ改編 主役16人『あぁ真っ青!』現場バトル」という記事を掲載。その中の1つ「マッサン北海道ロケで金髪妻が大奮闘!姑役・泉ピン子も青ざめた」として、札幌市内でのロケ風景が出ていました。週刊現代のモノクロ8ページの特集は俳優の宇梶剛士さん。「少年院で夢見た芸能界へ 宇梶剛士 人に優しく」。彼の母親はアイヌ血を引く道産子です。宇梶さんには、アイヌ民族は存在しないと強弁する議員がいる北海道に是非とも来ていただき、民族自決ひいては北海道独立の旗頭にでもなってもらいたいものです。ちなみに、週刊朝日の巻頭カラーグラビアは「沖縄・辺野古 揺れる水面」。住民投票をしていないので、どれくらいの県民が普天間飛行場の移設に伴う辺野古の埋め立てに反対しているのか、正確なところはわかりません。でも、かなりの県民が反対であろうことは容易に想像がつきます。それでも工事は進められています。日本は民主主義の国のはずです。しかし、そんなことは嘘っぱちだということが沖縄を見ているとよくわかります。自分たちの地域のことが、そこに暮らす人の意思で決められないのです。こんなバカげたことはありません。もっとまじめに独立を考えていいと思います。北海道もです。

アエラの特集は「40歳は、惑う。」。その中に北海道出身の俳優・大泉洋さんが「仕事をしない時間も自分には必要かな」との記事が掲載されていました。爆笑の20代、がむしゃらに芝居をした30代、そして41歳になったいま、理想の働き方を探していることを吐露しています。週刊文春に掲載されているJTの広告は1ページのエッセイ。今回の執筆者は、北海道出身の作家・谷村志穂さん。「火の間、たばこの間」というタイトルのエッセイを寄稿しています。週刊ダイヤモンドの特別広告企画「今どき本当に価値のある住宅」では、北海道出身のフリーライター・書評家の永江朗さんが、東京と京都の自宅をみずから紹介。掲載されている写真は永江さん自身が提供したものです。

週刊朝日は「ドラフト2014 意中の選手を射止めたのは?」で、北海道日本ハムファイターズが1位指名した有原航平選手をカラーで紹介。週刊新潮は「世界一オランダ仕込みでスピードスケート『高木菜那』2冠」の記事。週刊ダイヤモンドでプロ野球解説者の宮本慎也さんが連載している「洞察―脇役が主役に変わるとき」は今シーズンで引退した稲葉篤紀さんについて「新庄剛志氏から『遊び心』を習得 引退する稲葉選手が見せた成長」を書いていました。週刊大衆の「百花繚乱!美人プロゴルファー名鑑」では、北海道から唯一、菊地絵理香選手が選ばれていました。また同誌では、元名物レフェリー・ミスター高橋が、昭和黄金時代の新日本プロレスの悪役レスラーについて連載を持っています。今号は「“銀髪鬼”フレッド・ブラッシー」が登場。ススキノのストリップ小屋での秘話を明かしていました。

サンデー毎日は「元朝日記者の退職要求・大学脅迫事件逮捕男の“意外な素顔”」として、札幌の北星学園大学を脅迫していた男についての記事を掲載。週刊新潮連載の「黒い報告書」は、室蘭を舞台にした事件を扱っています。タイトルは「『快楽の扉』の向こうに待ち受けていた『致死的興奮』」。ライターは井口民樹氏。同誌では、特別読物として「日本の『ソウルフード』グルメ道案内」という記事も掲載していました。前回の「関西編」に続き、今回は「北海道・沖縄編」。ノンフィクションライターの上原善広氏が、アイヌ料理についてのルポを詳しく書いています。さらに同誌の巻末カラーグラビアは「ナキウサギのそろそろ冬支度」。北海道三昧です。

週刊朝日連載の「マリコのゲストコレクション」には、北海道出身で元マイクロソフト日本法人社長、現在はHONZ代表を務めている成毛眞さんが登場。週刊大衆の「日本全国漁師が認めた市場めし厳選16」では、札幌市中央卸売札幌場外市場の「北のグルメ亭」が選ばれていました。同店の人気メニューは「海鮮丼」2880円、「トロ三色丼」2900円など。写真が掲載されていますが、ものすごいボリュームです。週刊実話には「道内初上陸でてんやわんやの大騒ぎ!北海道新幹線狂想曲」として、新幹線車輌が函館港に入港したときの写真はもちろん、一般道を“ジャック”した深夜の大行進もフォローしたカラーグラビア。週刊アサヒ芸能連載の「秘境駅にひとり」は、JR宗谷本線の「紋穂内駅」を紹介。秘境点数は100点満点で49点。写真を見る限り、もっと点数が高くてもよさそうな感じです。高校時代、私は“汽車通学”でした。通っていた高校は「美深高校」。私のふるさと・音威子府側から行くと、紋穂内駅は美深駅の2つ手前です。だから毎日見ていた風景のはずですが、同誌に掲載されている写真には、すでに駅舎はなく待合室として貨車が1両置かれているだけ。その壁面は厳しい自然環境にさらされたせいでしょう、駅名を読み取るのが困難なほど傷んでいます。恐ろしいほどに寂れています。でも北海道にはこうした風景が数えきれないほどあります。何年か前に、この日記でふるさとのことを書いたことがあります。本当に胸が苦しくなります。ではまた来週。(鈴木正紀)