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集部日記

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2013-05-14 愚かな者よ

5月も半ばだというのに、なかなか春を実感できません。本当に寒い日が続いています。体調をお崩しではありませんか。くれぐれもご自愛ください。健康あっての人生ですから。

そうは言っても、必ず季節はめぐってきます。明けない夜もありません。明日という日があるから、私たちは絶望せずに生きていけます。仮に、死が絶望だとしたら、絶望に向かって希望の明日を迎える。よくよく考えると何だか滑稽です。生に執着しない人間からすれば、死は絶望などではないのでしょうけど。

一昨日(12日)は実家で堆肥を畑に運びました。畑といっても庭の一画に10坪もあるでしょうか。母の趣味です。それでも毎年、トマトやらピーマン、シシトウ、トウモロコシ、ニンジン、ダイコン等々、結構な量を収穫しています。

札幌市内の住宅街で堆肥をつくるのもどうかと思いますが、家の裏にこっそりと堆肥置き場を確保しています。市販のコンポストを置いてあるわけではありません。コンクリートブロックで簡単な囲いをつくり、その中に刈り取った雑草やら剪定した枝、落ち葉、生ごみなどを入れておくだけです。1年も積んでおけば下のほうはいい堆肥になっています。

目に見えない微生物が有機物を分解するのですが、堆肥を起こすと目に見える無数の生物が存在しているのもわかります。まさに生命の宝庫です。大きいものでいえばミミズ。多くはシマミミズのようで、どこから湧いてきたのか思うほど、ウニョウニョとうごめいています。田舎育ちのせいか、そんな情景を見ても気持ち悪くもなりません。逆にうれしくなります。それを畑にまけばミミズが土を耕してくれます。ミミズは土を食べます。その排泄物は作物に大変いい肥料になります。ミミズが動くことで土中に空間ができ、根の成長にもいいのです。まさにいいことだらけ。きっと化学肥料漬けの土の中では暮らしていけないでしょう。日本の多くの畑に、果たしてミミズはいるのでしょうか。

そのほか名前がわかるものといえばワラジムシくらいなものです。でも、圧倒的に多いはずの名もなき小さな虫たちが、せっせと堆肥づくりに協力をしてくれています。自然の力は偉大です。家畜のふんなどは使っていませんから、ほとんど匂いはありません。強いていえば土の甘い匂いです。

作家の倉本聰さんは言います。日本は若者に一定の期間、強制的に役務につかせる徴兵制ならぬ“徴農制”を敷くべきだと。まったく賛成です。北海道の教育長は倉本さんにやってほしいくらいです。若者に課す同じ役務でも、人を殺すかもしれない役務がいいのか、命を育む役務がいいのか、本来、考えるまでもありません。しかし、世の中、そうはなっていないのです。1発何千万円もするミサイルをぶっ放し、1台何億円もする戦車を転がして、1機何百億円もする戦闘機を飛来させ、1隻何千億円もするイージス艦を海に浮かばせている。まったく愚かな者です。

「ごらん、金と銀の器を抱いて、罪と罰の酒を満たした、愚か者が街を走るよ、おいで、金と銀の器を抱いて、罪と罰の酒を飲もうよ、ここは愚か者の酒場さ」とショーケンの歌が聞こえてきます。ちなみに作詞は伊達歩こと伊集院静です。

学校給食は、徴農制で若者たちが携わった栄養価の高い無農薬野菜や、自然の摂理に反しない健康的な肥育の肉類を使いましょう。もちろん、こだわりのレストランやホテルに卸してもいい。目には見えない高付加価値です。結果として、子育て世代の家族が北海道に移住してきたり、観光客が増えるなど、北海道に人を呼び込む、これまでとはまったく違う切口の施策になると思います。

こんなこと、現状では夢物語に過ぎません。6月号では「北海道革命」という特集を組んでいます。自主独立の北海道をつくるべく、5人のキーマンが大いに語ってくれました。乞うご期待です。さらに「春の人事“いつやるか?今でしょ”」では、企業編と議員編の2本立て。人の配置で組織も変われば、人生も変わる。波に乗れた人、乗れなかった人の悲喜こもごもを大特集。今月もパワー全開。絶対損はさせません。明日15日はお早めに書店、コンビニへ。(鈴木正紀)