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集部日記

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2010-11-16 想像力の欠如がもたらすものは……

 2010年も残すところあと1カ月半。まさに「光陰矢の如し」です。編集長に就任して12月号で6号目。刷り上がったものが手元に届いた時にはすでに次号、次々号のことに頭がいっていて、15日発売号のことは半ば忘れています。恐ろしいものです。

 私が10年前弊社に入ったときは、校了後、発売日のあたりまでは、ちょっとゆっくりした気分にもなれたものです。ところが、年を負うごとにそんな悠長なことをいっていられない状況になっています。もちろんこの間、職責がちょっとずつ変わってきたということもあるのでしょうが、ああ20世紀が懐かしい。

 先日、何気なく録画したNHKの再放送番組を見ました。30分2本の1時間。30年前に引退した山口百恵の特番です。まさに“20世紀のスター”山口百恵。芸能界での活躍はわずか8年、その軌跡をたどった内容でした。

 40歳を過ぎたころからか、涙腺が緩くなってきたことを若干自覚をしていたのですが、この特番を見てなぜかしら泣けました。山口百恵は私より5歳年上で同世代というわけではありません。一人きりで見ていたせいもあるのでしょうが、彼女の歌う詞がどんどん心にしみて、涙は一筋、また一筋と止めどなく流れました。

 別に悲しいわけでも、淋しいわけでもありません。でも、何かを感じ、何かを想像するんですね。それは言えませんが……。

 編集会議でよく話すことがあります。それは起こったある事象に対し、どう想像力を働かせるかということです。「この出来事から君たちは何を想像し、何を発想するか」と私は問います。これが記事の、いわゆる“切り口”になります。同じ事象も、表から見るのか、裏から見るのか、垂直に切るのか、斜めに切るのかで、見え方は違ってきます。記事の面白味はここにあるといって過言ではありません。

 ところが、なかなかいい切り口が出てきません。いまの編集部はかなり若く、役員を除いた平均年齢は31.7歳。その割には発想が貧困で閉口してしまいます。

 ただ、想像力の欠如は若者だけの問題ではありません。日本の政治家にも著しく欠けている点だとも言えるでしょう。ちょっと想像力を働かせれば回避できたもの、逆に実行できたものも多々あったでしょうに。政治の劣化の原因はこのへんにあるのかもしれません。

 さて、12月号は昨日発売。鈴木章さん道産子初のノーベル賞受賞にちなんで、将来のノーベル賞を取れるかもしれない道内大学の研究を大特集。さらには「ダメダメ民主党に“喝”だ」と題し、北海道大学教授の山口二郎さん、ジャーナリストの上杉隆さんに、民主党政権のこの1年を総括してもらっています。今月も話題満載。今すぐ書店、コンビニへ。(鈴木正紀)