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集部日記

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2012-08-13 恐ろしいほどの鈍感さ

増税法案が参議院でもすんなり可決されました。もう少し参議院でも議論が尽くされると思いましたが、3党合意が優先されました。国民の声はまったく聞こえていないということでしょう。永田町、そして霞が関の連中の鈍感さには呆れるばかりです。

一応、法律は通りました。現状5%消費税は2014年4月に8%に、1年半後の15年10月から10%に引き上げられる予定です。あくまで予定です。こんなバカバカらしい法律を許しておいていいわけがありません。次の総選挙で本当に民意を受けた勢力が内閣を発足させれば、この法律を変える法律をつくればいいだけです。それができるかどうかが問題ですが……。

そもそもいま消費税だけを上げても何の問題解決にもなりません。日本の税制そのもの、ひいては日本の仕組みそのものを変えなければならないはずです。消費税にしたって、われわれがせっせと払っている消費税は益税問題などがあり、全額国庫に入っているわけではありません。一説には、全額国庫に入るようにするだけで数兆円の増収になるとか。さらに日本の消費税は、最終消費にかかるわけではなく、製品をつくる工程すべてにかかっています。税金がかかったものにさらに何重にも税金をかける。意味がわかりません。またガソリンのように「揮発油税及び地方揮発油税」いわゆるガソリン税(現在1リットル当たり53・8円の税金)という“税金そのもの”にも消費税をかける。とにかく考えれば考えるほど、日本の消費税はおかしな仕組みなのです。こんなものを現行制度のまま、しかも深刻なデフレのさなか、さらに5%上げようというのですから正気の沙汰ではありません。

ますます日本は沈没していくでしょう。そうしないためには「消費税増税に政治生命をかける」と言った現政権を倒すしかありません。そこで解散・総選挙の時期ということになりますが、「近い将来」が「近いうちに」になったからといって、野田首相はなんら言質を取られたわけでもありません。秋になるのか、年内になるのか、年明けになるのか、13年度予算成立後になるのか、参院選とのダブルになるのか、どれも「近いうち」なのです。

野田首相と谷垣総裁の間で、解散時期についての密約はあるのだと思います。しかし、野田首相がそれを反故にしたとしても誰も驚きません。野田首相が9月の民主党代表選に勝てば、徹底して延命を図るのではないでしょうか。選挙をすれば負けるのは目に見えています。野田氏の延命には財務省もアメリカも手を貸すでしょう。それどころか代表選から手を貸すかもしれません。少しでも長くいてもらったほうが、都合がいいわけですからね。

2009年、民主党政権になり、多くの国民は、旧態然とした日本のシステムが変わると思いました。2011年、東日本大震災が起こり、国も政治家も、ものの考え方が変わると思いました。しかし、何も変わりませんでした。国民との意識の乖離は大きくなるばかりです。先にも言いましたが、本当に恐ろしいほどの鈍感さです。確かに、倒閣は急務です。しかし、いざ選挙になっても「投票する人がいない」と思われている人は少なくないのでは。若くて、志があって、深い知性があって、リーダーシップがあって、揺るぎない信念があって、最悪暗殺されるというシナリオまで覚悟のできている人……そんな人間が全国に10人でもいれば、何かが変わるかもしれません。しかし、残念ながら、そんな人材はいないのです。

いなければ、つくるしかありません。大津の男子中学死亡事件(実は自殺かどうかもはっきりしません)の顛末を見ても明らかですが、そもそも現状の日本の教育現場は最悪です。いますぐ教育改革をしても30年はかかる気の長い話ですが、人材は一朝一夕にはつくれません。果たして、それまで日本はもつでしょうか。

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