「情報を先取り、タブーに挑戦」を編集方針とし、生活者・企業経営者に
最新かつ有益な情報価値をご提供する、北海道の地域政治・経済誌

ロゴ

トップページ > 社長ブログ > Cost(クリーン・エネルギーのコスト)-1

長ブログ

このエントリーをはてなブックマークに追加

サスティナビリティ(18) クリーンテック革命で北海道の再生を-(3)
Cost(クリーン・エネルギーのコスト)-1
更新日:2008年04月20日

    

 中国やインドのような新興国の需要急増でエネルギー資源の価格が高騰している。過去の価格推移を見てみよう。
 まず、石油連盟がまとめた平成元年以降の原油1バーレルあたりのドル価格である。
────────────────────────
  平成元年:16.71ドル         平成11年 : 20.29
  平成2年 : 23.35(湾岸戦争)    平成12年 : 28.37
  平成3年 : 18.89            平成13年 : 23.84
  平成4年 : 19.29            平成14年 : 27.40
  平成5年 : 16.73            平成15年 : 29.43
  平成7年 : 18.73            平成16年 : 38.77
  平成8年 : 21.36            平成17年 : 55.80
  平成9年 : 18.82            平成18年 : 63.46
  平成10年:12.76            平成19年 : 90.65(12月)
────────────────────────
 そして平成20年3月13日に記録的な価格110ドルとなった(現在は100ドル前後)。
 本道に関係の深い灯油の価格を平成20年3月末の北海道経済産業局の調査で見てみる。数値は、札幌市における1リットル換算の配達価格と店頭売り各年3月時点価格である。
─────────────────────────
    平成16年 : 51.2円(配達)  47.1円(店頭小売)
    平成17年 : 60.4円      55.4円
    平成18年 : 79.0円      78.6円
    平成19年 : 75.4円      70.9円
    平成20年 : 101.3円      97.1円
─────────────────────────
 石油と並んで化石燃料の代表格である石炭を見てみると、主に電力会社に供給する一般炭は昨年(平成19年)、1トン当り55ドル前後で推移してきた。だが、本年に入り事態は急変。長期契約価格も100ドルを超えると見られており、豪州からの125ドル要請を一部電力会社が認めた模様である。鉄鋼に用いる原料炭は平成17年・18年を通じ1トン98ドルなのが、本年は300ドルに跳ね上がる見通しである。
 石油・石炭・天然ガスともに商品市場での投機的な価格高騰と見る向きもあるが、掘削がより困難な場所に移っている。世界需要の急増、中東などの地政学的リスク、輸送コストの急増、人件費の高騰により、化石燃料価格は今後とも上がり続けていくと思うのが常識的な見方だろう。
 一方、太陽熱、風力、地熱、潮力、波力による発電は、エネルギー・コストが当然のこととしてまったくかからない。さらに、クリーン・エネルギーの中核技術と製造プロセスは進化し続けており、その性能、信頼性、拡張性は格段に改善され、設備コストも大幅に引き下がっている。また、外部要因に大きく左右される化石エネルギーに対し、クリーン・エネルギーは安定的に電力を供給する事ができる。必要なのは、設備費用を10年もしくは20年のローンで償却することであるが、それ以降は極めてローコストに運営できる。当初においてグリーンパワーを設置するコストは比較的高かったとしても、それに移行できた企業や各種施設は多くの利益を得ることになるだろう。
 これを実践しているのがドイツである。ドイツは2030年までにクリーン・エネルギー(主に太陽光・風力)の比率を全電力の45%にしようとしている。このため、クリーン・エネルギーで生成した電力を化石燃料電力の3倍で買取り(フィードインタリフ)、その負担を電力会社と消費者が負担するように定めている。コスト回収には10年ほどかかるが、その間の技術進歩と普及により買取り価格は順次引き下げられている。
 EU諸国に限らず、環境問題に前向きでないといわれている米国でも2020年には21%、中国でも15%のクリーン・エネルギー比率を達成すべく取り組んでいる。
 一方、日本の2014年までの目標は2%以下である。太陽熱・風力発電に対する補助も打ち切られ、各電力会社に一定割合のクリーン・エネルギー使用を義務付けているだけである。
 さて、北海道ではどのような取り組みをすべきなのだろうか。私は、北海道西海岸を中心としてウインドファーム(風力発電用施設)を建設することをまず取り上げたい。