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サスティナビリティ(134)
2020年~2024年 「世界規模の環境被害の5年間」(4)
更新日:2012年01月26日

    

 これこそ一面の銀世界というのだろうか。暑寒別連峰と大雪連峰がくっきりと浮かび上がり、真っ青な空からの日差しに空知の雪原がきらきらと輝いている。一大雪景色のパノラマだ。その雪の下で生活している方々はどんなに苦労していることだろうか。主要道路以外の道はほとんど雪に埋まり、家々は屋根の雪下ろしさえあきらめたかのように2㍍を超す雪に覆われたままである。
 1月20日、滝川で開催された「わたしと地球の環境展」開催セレモニーに参加する途中、JRの車窓から眺めた岩見沢近辺の豪雪の様子である。今年は、ここ数年では珍しく北海道にも寒波が押し寄せている。吹雪とツルツル道に毎日悩まされながら毎日通勤しているが、その上に久しく記憶のない風邪にかかった。(娘からは「風邪なんかひくはずないでしょう。見栄を張ってるのでしょう」という電話があったが)
 昨年、気象庁は「北日本は過ごしやすい冬になるでしょう」などと言っていたが、またも長期予報は見事に外れ、厳しい冬。当初、ラニーニャ(女の子の名称)が終息するとの見通しで暖冬を予測していたが、どっこい彼女は元気満々で太平洋の赤道上で猛威をふるっているようだ。エルニーニョと違い、ラニーニャは2年から3年続く傾向があるようで、今年の夏は南アジアから西日本にかけて大雨の恐れがある。北海道では、冬は寒くなる半面、今年の夏は晴れの日が多く気温が高い傾向と予測されている。エルニーニョもラニーニャも地球温暖化でその勢いや回数が増すといわれており、温暖化効果ガスの排出削減を進めていかないと、今後極めて厳しい局面にたたされるだろう。

 さて、2020年~25年を予測する上で、まず20年にどのような動きが予定されているのかを見ていきたい。
 各種研究機関は、20年に世界の人口は80億人になると予測している。20年以降、中国は一人っ子政策の影響で人口増は止まるとみられるので、南アジアやアフリカが人口増加のホットスポットとなる。問題なのは、この地域が地球温暖化による大災害の影響を最も著しく受ける地域であることだ。アフリカでは砂漠化の拡大で干魃が懸念されており、南アジアはモンスーンの変化とヒマラヤの融雪で大洪水が危惧されている。10億人増えた地球人口を養うだけの食料と水は確保されるのだろうか。また、食料・水を巡っての紛争や環境難民は発生しないのだろうか。
 20年における日本の人口は3%減少し1億2400万人になり、更に高齢化が進み65才以上の比率が28%にまで高まる。生産年齢人口(15才~65才)は2000年の68%から60%にまで下がり、二人で一人の年金を支える事になる。日本経済はこの状況にどのように対処するのだろうか。

 昨年11月、南アフリカのダーバンで開催された「COP17」で、20年に中国や米国を含めた主要温暖化ガス排出国全てが参加する「新たな枠組」が発効することになった。
 ということは、少なくとも20年まで欧州各国を除いた国々で排出削減義務を負うこともなく、積極的な排出ガス削減は実施されないということになる。石原慎太郎東京都知事も「CO2を多量に排出しているアメリカや中国のごね得。4年後に新しいルールを作ってそれを5年先に実行しようというが、それまでの9年間はどうなるの」と憤慨している。

 京都議定書に従った削減義務からは日本もロシアもカナダも外れ、米国や中国は引き続き自主的削減の努力目標を掲げているだけでは、温室効果ガスの抑制どころか今までにも増した排出が20年まで続くとみなければならない。
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、21世紀末までの世界の平均気温と海水面上昇の予測をいくつかのシナリオで予測している。現在の動きをみると、最も気温上昇の大きいシナリオ(化石エネルギー源を重視し高い経済成長を実現する社会)に沿っているのではないかと思われる。そうすると、21世紀末で世界の気温が最大6.4度まで、海面も最大60センチ上昇する。20年~25年に、2度の平均気温上昇もあり得る勢いだ。
 以前にも何度か触れたが、地球の平均気温が産業革命以降で2度上昇すると、さまざまな気象災害が発生する可能性が指摘されている。これからの10年間で抜本的な施策が実行されなかった場合、20年~25年の間に世界各地は大災害に見舞われる恐れがある。石原東京都知事はさらに「地球全体の氷が溶け海の量が増えている。蒸発するから豪雨にも豪雪にもなる。これらは異常気象ではなく正常気象なんです」と警告を発している。

 もし20年~25年に平均気温が2度上昇したら、どのような異常気象が地球各地で発生するのだろうか。次回以降、複数の調査機関が警鐘を鳴らしている危機について取り上げていきたい。その上で、日本と北海道はどうすべきかについて私見を述べたいと思っている。
 連日の新年会や思いがけない風邪のせいで、ブログの発行が遅れているが、2月からは適時にお届けしたい。