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サスティナビリティ(6)
巨大風車の列(続き)
更新日:2008年12月18日

    

私の生まれ故郷留萌海岸はその風の激しさで有名であり、風力発電に適した地域で、既に苫前には30-40基の風車が稼働している。 この夏、長年の友人でもある室蘭工大の教授とともにに現地を訪れてみた。真っ青な日本海から吹く風を受け数十の風車がゆっくりと回っている。風車は牧草地に設置されており、ゆっくりと草を食む乳牛とのコントラストが何とも言えない風景を醸し出していた。景観を気にする方々もいると聞くが、この風景は自然の美しさとそれを維持しようとするやさしさが上手く調和されたものであり、観光地としても充分受け入れられるのではないかとさえ思った。
 ただ、観光地として受け入れられるには、以前訪れたカリフォルニア州アルタモントパスの比べ、苫前のウインド・ファームの規模があまりにも小さい―との観を持ったのは、アルタモントパスを訪れたときの印象が圧倒的に大きかったせいだろう。稚内から石狩に至る日本海沿岸の国道をオロロン街道というが、ここに沿って欧米並みのウインド・ファームが並び、名所化していくことは不可能なのだろうか。
 最近、三菱重工業が米国向け大型風量発電設備を大量受注したと発表した。同社の発表によると、受注の内訳は、世界最高レベルの発電性能を持つ1,000kWの風車377基と、更にパワーアップした2,400kWの風車411基、合計788基となっており、これだけで日本の年間風力発電能力の総量を超えるとのことである(三菱重工ホームページより)。風力発電設備開発のシェアで三菱重工は今まで2%しかなく、デンマークやスペインをはじめとした欧州勢の後塵を拝していた。しかし、今回の受注は、25%を超える伸びで急速に拡大する風力発電マーケットに対し、技術力で盛り返そうとする動きが日本でも始まったということだろう。
 ただ、同社の生産の内90%は米国向けであり、国内向けは極めて限られたものになっている。国内の風力発電設備の需要は限られているからだろうか。 資源小国である日本、消費者生活を苦境に追い込むエネルギーコストの高騰、温室効果ガス排出の地球環境への深刻な影響……オロロン街道はもしかしたら救世主になるかもしれない。(続く)