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サスティナビリティ(92)
地球を激変させるティッピングポイント(10)まとめ-1
更新日:2010年07月10日

    

 “憧れの北の大地は、綺麗、美味しい、楽しい”。
 北海道の魅力をストレートに全国に紹介しようと、当社は今般旅行情報誌「ときめき旅 北海道」を出版した。道外では6月29日、道内は7月1日からの発売。発売状況の確認とご協力下さった方々へのお礼で、7月1日から3日間東京に出張した。大手各書店では、ポスターと共に大量陳列、また前向きな評価も戴きまずは一安心した。
 ただ、都内各地を3日間歩き回ったが、その蒸し暑さは耐え難いものだった。梅雨のまっただ中、気温30度以上、湿度85%以上。札幌も30度近い気温が6月末に続いたが、東京の蒸し暑さはもちろんその比ではない。私も2年前まで30年間東京に住んでいたが、以前にも増した息苦しさに、ただただ閉口するのみだった(年を取ったせいもあるのだろうが)。
 札幌に戻って2、3日したら、東京板橋区で1時間に47ミリの猛烈な雨が降り、洪水が発生したとのニュースである。板橋区にはK出版やLコーポレーションの東京本社などがあり、今年も訪れた場所である。口蹄疫で痛ましい被害があった宮崎県でも豪雨による山崩れが報道されている。毎年、梅雨の時期にどこかで起きる災害とばかりはいえないのではないだろうか。
 日本とは反対に穀倉地帯のタイでは雨期にもかかわらず、雨が降らない為に田植えもままならない状況だと報道されている。米国の東海岸では熱波が押し寄せ、連日40度近い気温になっているとのことだ。温暖化がじわじわと押し寄せているのが感じられる。
 本ブログでは9回にわたって「地球を激変させるティッピングポイント(転換点)」を取り上げた。もう一度整理すると、それらは地球の気温が現在と比べ、2度上昇すると発生する可能性のある以下の8つの気候現象である。

1.アフリカ チャドからの砂塵
2.アジアのモンスーンの突然の変化
3.エルニーニョ・ラニーニャ現象
4.メキシコ湾流の変化
5.北極海の海氷・南極大陸の氷床の融解
6.海底堆積物に含まれるメタンハイドレードの放出
7.海洋のCO2吸収力の退化
8.アマゾンの熱帯雨林減少

 今のところ、これらティッピングポイントが近年中に発生する可能性は高くはないと思われているが、地球温暖化がティッピング・エレメント(地球激変させる要因)を刺激することで、上記のうちの1つでも発生した場合、地球に甚大な被害をもたらすことは確実である。
 今回の出張の際、久しぶりに孫たちに会ったが、その愛くるしい仕草を見ていると、この子たちが大きくなった時、地球はどうなっているのだろうかとふと心配になってしまった。
 「地球温暖化と気候変動(淑徳大学横山教授;元毎日新聞論説委員著、2007年出版)の一節がふと頭をよぎった。帰ってから読み返してみたが、後半部分に、「2020年には地球の破局を肌で感じる」と題し、以下の文が書かれている。

 “著名な環境問題の専門家から2002年にこんな話を聞いた。「初孫が生まれたが、その子は勉強していい大学に行き、いい会社に勤めるなんて考えないでほしい。これからは地球環境の悪化に耐えられるよう十分な体力をつけることに尽きる」。孫が成長したときの地球環境の危機的状況を憂えていたのだ。その危機的状況はいつ訪れるのだろうか。メドウズ等が92年に出した「限界を超えて」の中で「このまま放置すれば」という条件付きで、2020年頃から工業生産や食料生産が落ち、地球は崩壊を始めると分析している。「先延ばしの限界が世界的に顕著になってくるのは2020年頃ではないか」といった考え方もあった。IPCC第4次評価報告書では2020年代を「数億人が水不足の被害にさらされる」「サンゴの白化現象が広がる」「熱波、洪水、干魃によって病気や死亡の確率が増える」などと見ている。まだ破局ではないようだが、温暖化の加速によってどうなるかは分からない。”

 本ブログも92回にわたって「サステイナビリティ」と題して連載しているが、サステイナビリティは「次世代の人々のニーズを損なうことなく、現在の人々のニーズを満たすこと(ブランドランド・ノルウェー首相)」という意味を持っている。われわれは、次世代の人々のニーズを満たすような配慮や取り組みを本気になってやっているのだろうか。「ときめき旅北海道」に映し出されている広大で美しい北海道。環境資産に恵まれているこの地で、われわれは率先して何かをしなければならないだろう。
 ティッピングポイントの各要因と北海道との関係について、次回私見を述べてみたい。