アスリートインタビュー

北海道日本ハムファイターズ

上沢直之選手

「先発として投げるからには、どの試合も勝ちたいです」
4月2日、ヤフードームの先発マウンドに上がった20歳の右腕は、堂々たる投球を披露した。ソフトバンク打線を6回、3安打7奪三振1失点に封じ、プロ初登板を勝利で飾った。
昨シーズンはイースタンリーグでチーム最多の4勝。1年間ローテーションを守り、100イニング以上を投げた。フレッシュ球宴でも先発し、2回無安打2奪三振。優秀選手賞にも輝いた。
「昨シーズンは、個人的にはもっといい成績を残すことができたと思っています。ですから、大きな自信を持てたというわけではありませんでした。昨年の悔しさが、いまの原動力になっています」
187センチの長身から繰り出す140キロ台後半のストレートが魅力。
「伸びのある球筋にどの投手よりもこだわりたい。ボールが打者のバットの上を通るようなイメージが理想です」
千葉県出身で小学校ではサッカーに打ち込んだ。野球は兄の影響で中学校から始めた。
「地元にはロッテ球団がありますが、幼いころ、プロ野球選手になりたいという憧れはありませんでした。それよりも甲子園に出たかった。高校では3年間、みっちり練習を積みましたが、その夢はかなわなかった。とにかく悔しかったです」と思い出を語る。
仲のいいチームメートは斎藤佑樹選手。開幕前には2人で札幌の寿司屋に行った。
「斎藤さんにはよく食事に誘ってもらいます。もちろん真剣な野球の話もしますが、ファンには言えないことも…(笑)。普段の斎藤さんはとても面白いです。よく一人でボケていますし、僕がボケたら、必ず突っ込んでくれます」
プロ3年目。今春のキャンプで初の1軍入りを果たした。オープン戦では結果を残し、ベテラン・木佐貫洋、即戦力ルーキー・浦野博司の両投手らを押しのけて、開幕ローテーションに食い込んだ。今年の目標も頼もしい。
「先発はチームの勝敗を握る最も重要な役割だと思っています。高すぎる壁かもしれませんが、先発ピッチャーの軸となれるような活躍をして、ふたケタ勝利をあげたい。チームは日本一を目指して戦っていきます。応援よろしくお願いします」
(竹内)

◎困ることは? 「『うわさわ』ではなく、『うえさわ』と間違われることです」
◎好きな食べ物は? 「海鮮類で、特に貝類です。北海道のツブ貝は本当においしい」
◎リラックス方法は? 「BIGBANGの曲を聞くこと」

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(うわさわ・なおゆき)1994年2月6日、千葉県松戸市生まれ。A型。身長187センチ、体重88キロ。右投げ右打ち。専修大学松戸高校卒。11年ドラフト6位で北海道日本ハムファイターズに入団。3年目の今シーズン、開幕ローテーション入りを果たす。将来のエースとして大きな飛躍が期待される若手右腕。背番号63