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北光記念病院
取材日:2018年1月

写真大 地域医療に貢献する北光記念病院(145床)

写真 「治療の好成績はチーム医療の相乗効果」と語る櫻井正之院長 写真 吉田泉副院長は不整脈疾患のエキスパート 写真 複数のカテーテルを駆使して最適な治療を提供する 写真 最新機器を導入するなど、治療環境の最適化に恒常的に取り組む 写真 「リードレスペースメーカー」は足の付け根からカテーテルを通して心臓に留置する極小サイズ

不整脈・虚血・心臓血管外科部門が連携。急性期心疾患に実績

【最新治療法を導入し全国トップ級の実績】
「北光記念病院」(櫻井正之院長)は、「社会医療法人社団カレスサッポロ」(大城辰美理事長)の中核を担う総合病院。内科、循環器内科、心臓血管外科、消化器内科、放射線科、腎臓内科を標榜。中でも心臓疾患など循環器系では医師、看護師、コメディカルからなるチームが緊急治療体制を敷く急性期病院だ。
 特に循環器内科には、虚血部門と不整脈部門を開設。心臓血管外科とも緊密に連携し、急性心筋梗塞、狭心症、不整脈発作に年中無休24時間体制で対応している。
 虚血部門は、動脈硬化が原因で起こる狭心症や心筋梗塞など虚血性血管疾患が主な対象。従来のバルーン治療、ステント治療に加え、ロータブレータやエキシマレーザ治療をおこなっている。バスキュラーラボ(血管検査室)で熟練の臨床検査技師が痛みや負担の少ない検査を実施。術後に心臓リハビリテーションを取り入れるなど再発の予防にも尽力している。
 一方、不整脈部門には6人の医師が在籍。舵取り役を担うのが副院長の吉田泉医師だ。循環器内科を専門としており、中でも不整脈疾患の診療と研究に長年携わってきた。
 不整脈は、心拍リズムの混乱によって拍動が速すぎたり、遅すぎたり不規則になる疾患。原因は、心臓を伝わる電気刺激が異常な伝導経路を通るためで、突然死や心不全、脳塞栓など合併症の原因となるケースもある。
 この不整脈に対して、同院では①根治治療である「カテーテルアブレーション」②脈拍を正常に保つ「体内式ペースメーカー埋め込み」③突然死の予防効果を持つ「埋め込み型除細動器(ICD)」を治療法の3つの柱として駆使する。
 中でもカテーテルアブレーションは、初回の心房細動治療に有用な「エンサイト」、カテーテル先端の荷重が表示可能な「カルト」、64極のバスケットカテーテルを用いた「リズミア」という特徴的な3つの最新機器を完備。道内では稀有な医療機関として、適応症例を拡大している。
 吉田副院長は「機器の進化によって、これまで治療ができなかった70~80歳代の患者さんにも、短時間かつ安全にカテーテル治療ができるようになった」と解説する。
 また、2015年に導入した「冷凍アブレーションカテーテル」による心筋冷凍焼灼術でも年間300例を実施している。心房細動は心臓の動きを司る電気現象の異常によって心臓が収縮できなくなる不整脈の一種だが、この術式はバルーンを凍らせることで心房細動を起こす不要な電気回路を遮断するもの。短時間かつ安全な治療により、患者の負担を減らすことにも成功している。導入には厳しい条件をクリアしなければならず、道内では10施設のみだ。
 さらに16年には、熱伝導によって焼灼する「ホットバルーンカテーテルアブレーション」も他に先駆けて導入。
「冷凍アブレーションではバルーンサイズが28ミリに限定されるため適応しない症例もあったが、ホットバルーンは30ミリ以上に拡張できるため、肺静脈が太くなっている患者さんにも対応できます。また、従来の高周波アブレーションにおいてもカテーテルが心筋に与える力を計測できるようになるなど、より確実、安全な治療が可能になりました。専門的知識に基づいた使い分けが必要ですが、これらの新しい手技や機器の導入で適応する症例が増えた」と吉田副院長は自信を見せる。
 社会の高齢化とともに不整脈の患者が増加していることもあり、同院のカテーテルアブレーションの治療実績は年間700例(17年)を超え、全国的にも屈指の症例数に上っている。
 一方、徐脈性不整脈に対するペースメーカー植え込み術も進化。リードのないリードレスペースメーカーやICDも導入している。リードを血管内に入れなくなったことで、リード断線やリードを抜く際の危険性が減少。リードレスICDは、比較的年齢が若く、突然死の危険があるブルガダ症候群というタイプに使われ効果を発揮している。
 このように最新の術式を次々と導入するなど、治療環境の最適化を恒常的に実施。成績の向上につとめており、今後も新しいカテーテル室の整備を予定。吉田副院長は「米国ではすでにリモートナビゲーションシステムが実用化されています。コンピュータによって正確にカテーテルを操作できるため、より安全に治療ができるようになります」とさらに先も見据えている。

【チーム医療が機能し相乗効果を生む】
 また、同院を語る上で外せないのが、循環器内科と心臓血管外科が連携して診療・治療をおこなっていることだ。それぞれの領域に明るい優秀な医師が連携することで、あらゆる心疾患に内科的、外科的の両面からアプローチすることが可能となっている。
「例えば、エキシマレーザを用いたリード除去では合併症の恐れもあるため、常に外科のバックアップを受けています。また、カテーテルアブレーション治療を施した心房細動の患者さんの冠動脈に動脈硬化症などの病変が見つかり、虚血部門で加療するといったケースも多い」と吉田副院長は実例を語る。
 同院が好成績を上げているのは、こうしたチーム医療の相乗効果に他ならない。
 櫻井正之院長は「高齢化の進展もあり、患者が複数の疾患を抱えているケースも少なくない。これからはチーム医療の重要度がより増していくはず。今後もしっかりと院内連携をとり、1つのチームとして高度な医療を提供していきたい」と意欲的だ。

●診療科目
内科、循環器内科、心臓血管外科、消化器内科、放射線科、
腎臓内科

●診療時間
月〜土 9:00~12:00

●休診日
日曜・祝日
(救急は24時間診察)

基本データ

企業名:
社会医療法人社団カレスサッポロ 北光記念病院
住所:
札幌市東区北27条東8丁目1番6号
TEL:
011・722・1133
URL:
http://www.hokko.or.jp