情報INDEX

取材日・2011年5月

拓殖大学北海道短期大学

画像1

篠塚 徹学長

しのつか・とおる 武蔵大学経済学部卒業。元国際協力銀行(JBIC)理事。00年4月、拓殖大学国際開発学部教授。04年4月、国際開発学部長。08年4月、拓殖大学副学長。09年4月より、本学学長に就任。

画像2

北海道の広大な土地を生かし農業教育を行う

拓殖大学と緊密に連携。
地域に根ざした全人教育を実践

 ――就職難と言われていますが就職率の高さに驚かされます。
 篠塚 環境農学科、経営経済科、保育科の3つの学科すべてにおいて、4年連続で就職率100%となりました。教職員と学生との距離が非常に近く、日常的にコミュニケーションをとっているので、教職員たちも熱心にきめの細かいサポートができます。北空知の広大な土地と自然に囲まれたキャンパスで、少人数教育の短期大学だからこそ、この結果に結びついています。また、経営経済科の学生を中心に、多くの学生が東京の拓大などに編入学しています。最近では、環境農学科からの国立大学編入も増えています。
 ――拓大との連携は魅力です。
 篠塚 拓大のカウンターパート(対等な立場にあるもの)として、強い連携関係を築いていることで短期大学の能力の限界を打破し、高い総合力を発揮していることが本学の強みとなっています。拓大が採択された教育GP「環境配慮型CSR対応教育プログラム」では、本学の環境農学科と八王子キャンパスを結んだ遠隔授業を行っています。また、もう一つの「文系学生のグローバル農業人材育成事業」においては、遠隔授業用の高度情報通信機器をはじめ、本学の農場にマイクロ風力発電設備や太陽光パネル、雪室貯蔵施設等を設置し、教育研究設備の充実を図ることができました。2012年度からは拓大国際学部の農業総合コースの学生が1年間、本学の環境農学科で学びます。これは、文系の学生が農業生産の基礎的な技術や知識を身につけて、農業ビジネス分野や資源・環境分野、国際協力・国際開発分野といった、農業以外の専門分野で活躍できる人材の育成に取り組むものです。
 ――4ヘクタールの農場を持つ環境農学科が特徴的です。
 篠塚 農業教育の経験豊富な教員を採用し、環境保全型農業(クリーン農業)を基盤とした実学重視の教育をおこなっております。09年度からは北海道高等学校長協会農業部会と提携し、高校教員を対象とした「農業教育実技講習会」を本学で開催するとともに、高校の農業実習も実施しています。また、10年10月には、石村櫻名誉教授が研究・育種した黒米の新品種「芽生(メム)さくらむらさき」が農水省から品種登録を認定されました。すでに商品化されている黒米「きたのむらさき」よりもアントシアニンなどの色素含有率が高く、今後拓大ブランドとして大きく展開していくことを期待しています。さらに今年は、NPO法人自然環境復元協会から「環境再生医初級資格認定実施校」に認定されるなど、社会的評価が高まりつつあります。
 ――ミュージカルも好評ですね。
 篠塚 「感動こそ教育の原点」を基本理念にしている本学の象徴的な行事になっています。保育科の学生が中心になって5カ月間に渡る厳しい準備を他学科とも協力しながら大学全体で作りあげていきます。仲間との協調性や団結力なども養われ、その間の体験が生きた人間教育になっています。また、保育科では、深川市内の保育所や幼稚園を訪問して、学生が脚本や小道具を製作したオリジナルの人形劇やプチミュージカルを発表するなど、地域に根ざした教育を実践しています。
 ――地域との関わりも深い。
 篠塚 本学は地域とともに発展する大学として、あらゆる機会を通じて深川市民との交流に努めています。本学の創設以来の伝統である「農業セミナー」や「保育セミナー」では、講師によるパネルディスカッションや教員がそれぞれの専門分野に関する講座を開設するなど、地元深川市民にも開放して開催しています。08年度から実施している深川市のジョイント事業「もの作り教室」は、市内中学生を対象とし、拓大工学部教員による実験などに触れることで、自然科学に興味を持ってもらう良い機会になっています。また、全国大会三冠の拓大女子バスケ部による「バスケットボール・クリニック」なども小中学校を対象に行い、生徒や先生から好評でした。
 ――今後の課題については。
 篠塚 少子化が進んでいる中で地方の短大を取り巻く環境は依然厳しい状況です。本学の人的物的資源を生かすためにも、観光・環境・語学・地域振興をキーワードにして環境農学科との関連を視野に入れつつ経営経済科のカリキュラムの再編成を考えています。既に実施している観光専攻フィールドや英語・中国語講座のさらなる充実に加え、周辺地域の強みである農業を基礎としつつ、それに付加価値をつけ農業関連産業を強化するなど、活性化に向けての施策にも、実学を中心としたカリキュラム体系を持つ本学が十分に貢献できるものと考えております。

基本データ

■学部・学科(2012年度)
●大学 募集人員
経営経済科 150人
環境農学科 70人
保育科 60人

■2010年度業種別就職(進路)実績


■主な就職先●新富良野プリンスホテル●野口観光●ホッコン●陸上自衛隊


■主な就職先●美唄市農業協同組合●田からもの●稲華屋●中札内村農業協同組合●野口農園●北都測器●日本園芸療法士協会●その他農業自営


■主な就職先●なみのり保育園●旭川太陽保育園●深川西町保育園●ユリアナ幼稚園●旭川藤幼稚園●沼田町立沼田幼稚園●初山別・風連別学園●南富良野大乗会

■取得資格
ビジネス実務士、上級情報処理士、農業機械士、生活園芸士、フラワー装飾技能士、保育士、幼稚園教諭2種、社会福祉主事任用資格、日本赤十字社救急法救急員(養成講習)、ホームヘルパー2級・居宅介護従事者(養成講習)。
■オープンキャンパス
6/18(土)、7/23(土)、9/24(土)10:30〜15:30。申し込みは代表電話0164・23・4111オープンキャンパス係まで。参加交通費補助あり(同大学規定による)。旭川・北見・帯広より無料送迎バス運行。

目次
原価チェーン