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とまべち・つかさ 北海道工業大学工学部建築工学科卒業。北海道工業大学助手、東北大学私学研修生、北海道工業大学講師、助教授、教授、副学長を経て2011年学長に就任。研究分野は雪氷工学。日本雪氷学会平田賞など受賞歴も多数。工学博士。

2012年には新体育館「HIT ARENA」が誕生する
――貴学の強みは。
苫米地 実践的な教育です。本学ではエリートを教育するのではなく、時代の要請に即して社会を実質的に支える人材の育成を教育目的としています。その一環として入学した学生は全員、卒業までにITスキルをしっかりと身につけます。学生全員がノートPCを持ち、授業で必要なソフトは大学で用意しています。キャンパス内はどこにいてもコンピュータにつながるモバイルキャンパスとなっており、学生たちは最新のソフトを使いながら日常生活を送っています。工学系の学科を卒業して銀行など畑違いの業種に就職する学生もいますが、入ってみたら新入社員の中で一番コンピュータが使えると評価されています。ITスキルがあれば選択の幅が広がり、フレキシブルに対応できる。将来いろいろな分野で活躍できます。
――学部学科構成の見直しもしていますね。
苫米地 時代は変わり、社会が求めているものも変わります。本学の役割である時代の要請に即して社会を実質的に支える人材の育成のために、時代に応じた学部学科構成にしています。
――学生証に道内で初めて「Edy」の機能を付けました。
苫米地 学食はもちろん学内にあるローソンや丸善も学生証だけで購入でき、便利です。手稲ということで不便なイメージもあるようですが、手稲駅は札幌駅に次ぐ道内2位の乗降客数で、時間を気にせずにJRに乗れますし、大学まで自転車でも約10分と近い。夏場には授業の合間に海水浴に行く学生もいます。キャンパスは24時間開放しており、教員1人に対し1つずつゼミ室があるので仲間と夜まで研究することもできます。
――多くの大学が学生確保に苦慮していますが貴学は。
苫米地 全国に先駆けて4年制大学で最初に開設した義肢装具学専攻のある医療工学部は、全国から受験生が集まって来ており、入試の合格ラインは他の学部に比べ高くなっています。その一方で、人気のない学部学科は多様な学生を受け入れざるを得ない状況ですが、大学の社会に対する使命を全うするため、受験生が集まらない学部においても、入試では全入となっていません。
――いち早く導入教育を取り入れたのも、学力不足の学生への対応でしょうか。
苫米地 入学させた学生をできるだけ落ちこぼれさせないということと同時に動機付けです。工科系といっても普段、難しい数学は使いません。ただ努力の継続は必要。なぜこの勉強をするのか。例えば工科系だとこの分野でこの数学を使うんだよと教えると勉学の目的がわかり努力します。問題は、卒業後の国家資格に対応する学科がたくさんあり、受験資格を得るためには履修しなければいけないものがあること。卒業単位の124単位の中で、導入教育と専門教育のバランスの取れた教育システムをどう構築するか日夜努力しています。
――ポートフォリオという活動記録ファイルも注目されています。
苫米地 これまで学生は小中高と、ともすれば成績だけで評価されてきました。ポートフォリオには、教員が個別面談をしながら、課外活動やボランティアなどを、1年生から記録として残します。今後は優良可という評価だけでなく、成績表の中に活動記録を載せ、多面的な人物評価ができるようにすることを検討しています。
――道内よりも全国的な評価の方が高いのでは。
苫米地 プレジデントという雑誌が行った「理工系で年収の多い大学」というランキングで本学は全国6位。また、経営者が評価する「大学のお買い得度」調査でも全国3位でした。実践的な教育が結果につながっています。こうしたランキングに入るのは偏差値の高い有名大学ばかりではありません。高校生や親御さん、進路指導の先生も偏差値でばかり判断せずに、将来の職業も考えて選んで欲しい。社会に出るときにトップクラスの学生は、どこかの大学の下位よりも優秀になる。そういう視点から大学選びをする方が良いのではないかと思う。本学の卒業生は社会に出てから活躍しています。
――偏差値以外でどう判断すれば良いのでしょうか。
苫米地 受験産業の書類ではなく、大学案内などでよく調べることです。本学の各学科には全国的にも最先端のことを研究している有名な先生がいますし、設備的にも充実しています。もっと本学の中身を見て欲しい。何かやりたいことを少しでも持っていたら、だいたいのことは本学でできます。
――課題は。
苫米地 大学は、専門的な勉強をするとともに、人間形成をする場でもあります。そのために、課外活動にもう少し力を入れて欲しい。アルバイト中心の学生が多くなっていますが、社会に出てからは思いっきりスポーツに打ち込めるような時間はないと思う。大会で優勝しなくてもいいんです。新しい体育館「ヒットアリーナ」も建設中ですが、こうした大学の設備を有効に使いながら課外活動を行い、いい仲間づくりをして、人間力を養ってもらいたい。
基本データ
| ■学部・学科(2012年度) | |
| ●大学 | 募集人員 |
| 未来デザイン学部 | |
| 人間社会学科 | 70人 |
| メディアデザイン学科 | 80人 |
| 創生工学部 | |
| 機械システム工学科 | 130人 |
| 情報フロンティア工学科 | 120人 |
| 電気デジタルシステム工学科 | 80人 |
| 空間創造学部 | |
| 建築学科 | 130人 |
| 都市環境学科 | 90人 |
| 医療工学部 | |
| 医療福祉工学科 | 100人 |
■2010年度業種別就職(進路)実績

■主な就職先●エヌ・ティ・ティ・ドコモ●大成建設●竹中工務店●JFEスチール東日本製鉄所●アイシン・エィ・ダブリュ●美唄市役所●紋別市役所●留萌市役所●留萌市立病院
■取得資格
高等学校教諭1種免許状(工業・情報・公民・数学)、測量士補、環境再生医初級、電気主任技術者(卒業後、実務経験必要)、二級建築士受験資格、臨床工学技士受験資格、義肢装具士受験資格など。
■オープンキャンパス
6/26(日)、8/7(日)、10/1(土)大学祭同時開催、3/24(土)受付10:30〜、実施時間11:00〜15:30。