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々刻々

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2015/08/24(月) アメリカきっての日本通が「ホワイトハウスから見た日本」を講演

  

「2度目の安倍晋三政権誕生後、ワシントンD.C.では日本についてのセミナーが多く開かれるようになった。米政財界は、とくに経済と安全保障政策に注目している」

 8月24日、札幌市内でアメリカの情勢に関する講演会「ホワイトハウスから見た日本」が開催された。

 今回講演をおこなったのは、米カリフォルニア州出身の日系三世、グレン・S・フクシマ氏。東京大学研究員や米国通商代表部の対日本・中国担当、在日米国商工会議所会頭を歴任。現在は米シンクタンク研究員を務め、日米両国の政財界に幅広い人脈を持っている。

 オバマ政権のブレーンとしても知られる日本通の講演を聞こうと、会場の京王プラザホテル札幌(中央区)には、約100人が集まった。講演を主催した北海道日米協会会長の伊藤義郎氏や、在札幌米国総領事館首席領事のジョエレン・ゴーグ氏らも駆けつけた。

 伊藤氏の挨拶の後に登壇したフクシマ氏は、流暢な日本語で冒頭のように述べ「とくにアベノミクスの金融政策、財政政策、成長戦略という『3本の矢』について関心が高い」と紹介した。

 その上で「成長戦略については評価が分かれており、何も実現されていないという見方もある。だが全体から見ればアベノミクスについての評価は高いといえる」と話す。

「環太平洋パートナーシップ協定(TPP)」については、オバマ大統領が米議会の承認前に交渉を進めた経緯から、与党の米・民主党だけでなく野党の共和党の双方でも賛否が割れていると説明。

「7月の交渉では合意できなかったが、今年中にまとまると見ている通商関係者が9割だ」と明かす。今年中にまとまらなければ、来年は秋の次期大統領選挙へ突入してしまうため「次の政権に持ち越されてしまう」と予測した。

 また安全保障関連政策は「防衛予算の増額や日本版NSC(国家安全保障会議)の創設、そして集団的自衛権。日米の安全保障における協力体制が、着実に進展していると受け止められている」と話す。全体的に評価は高いが「安全保障よりも、もっと経済政策に力を尽くしてほしい」といった声も聞こえるのだそうだ。

 およそ45分にわたる講演後、出席者からの質疑応答にも回答。来場客は真剣にフクシマ氏の話に聞き入っていた。(清水)

=写真=グレン・S・フクシマ氏(右の写真)北海道日米協会会長伊藤義郎氏(左)と在札幌米国総領事館首席領事のジョエレン・ゴーグ氏は講演前の挨拶が〝飛ばされて〟思わず笑顔