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月の穴場

斎藤 豊
昭和3年11月江別生まれ 自転車にテントを積み込み、北海道の全沿岸2,400キロを自給自足で9年間釣り歩く。 NHKをはじめ各民放テレビ・ラジオに出演。

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2013年9月号 

 釣り用語の一つに外道がある。たとえばカジカ目当てに釣行した際、ほかにどんな魚が釣れようがカジカ以外は外道てなことになる。当の本人は狙いが外れてがっかりだが、願ってもない外道の場合は話はまた別だ。
 タコを漢字で「蛸」と書く。ぐにゃっとしたそのグロテスクな格好から、欧米人はデビル・フィッシュ(悪魔の魚)と呼んで一般的には常食にしないらしい。だが日本人は大のイカ好き、タコ好きだ。とりわけ釣り人は、自分の竿にタコでも掛かろうものなら「やったぁ~!」てなもんだ。
 猛暑が続く7月のとある日、夜釣りを兼ねて後志島牧海岸まで遠征した。釣り場では今ではすっかり通い慣れた第二栄浜漁港横の大平盤である。この岩場に足しげく通うのも、ほかではめったに見られない30センチの大型ガヤ(エゾメバル)が釣れるからである。海は?と見ると予報どおり波一つないメバル凪(ガヤ日和)。さっそく狙いの大型ガヤに挑戦した。
 入れて程なく「チャリン」と置き竿の鈴。素早く竿を持ち上げると、重みを伝えるように竿先ライトが2度、3度と激しくおじぎした。水面まで巻き上げてびっくりした。大型ガヤが威嚇をするようにいきなり潮を吹いたのだ。ライトを向けると、何とそれは大型ガヤならぬ外道のタコ。白い腹?を上にして盛んにぐいー、ぐいーっと引っ張っている。同じ外道でも、こんな外道が掛かってくるとついうれしくなってくる。さて、上げたかどうかはご想像で…。