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月の穴場

斎藤 豊
昭和3年11月江別生まれ 自転車にテントを積み込み、北海道の全沿岸2,400キロを自給自足で9年間釣り歩く。 NHKをはじめ各民放テレビ・ラジオに出演。

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2010年4月号 

釣っても釣っても後を絶たないドンコ。つい先ほどまでは港中のドンコが皆ここに集まって来たんじゃあないか?と思われるような凄(すさ)まじい襲撃だった。それも21時頃までには治まった。シケ気味の海も心なしか凪(な)いできた。空を見上げるとまぶしく輝く満天の星。ソイ狙いには絶好のコンディションである。そうと決まれば投げ釣りはそっちのけ、磯竿にソイ仕掛けをセットしてウキを飛ばす。エサは昼間釣ったチカの1匹掛けだ。
 潮の流れに乗って、夜目にも暗い海面で赤い発光ウキが波間に消えた。何のことはない1発で根掛かりかぁ?と思ってロッドを煽ると、どういうわけかすんなりと上がって来た。途中ですーっと軽くなったのは時化(しけ)後の流れ藻でも掛けたらしい。そんなことが2度3度。そのうちにまたふわ~っと来た。「またかぁ!」といらいらしながらリールを巻き込むと、目の前にぶら下がったのはご丁寧にも水をはらんだ小さなビニール袋だった。いささかトサカにきて「こん畜生!」と防波堤に放り投げ鈎(はり)を外しにかかると、ギョギョッ?どうしたことか風もないのにビニール袋がもぞもぞと動き出したのだ。よくよく見ると、何とそれは内臓の奥まで透き通った神秘なヤリイカだった(地元ではミズイカと呼ぶ)。今まで浮き沈みしていたのはこれだったんだぁ~。
 この夜の釣果は約4時間でヤリイカ1パイ、27~34センチのクロゾイ16匹だった。昨年春、渡島・椴法華(とどほっけ)港東防波堤(外防)先端の釣りだった。