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月の穴場

斎藤 豊
昭和3年11月江別生まれ 自転車にテントを積み込み、北海道の全沿岸2,400キロを自給自足で9年間釣り歩く。 NHKをはじめ各民放テレビ・ラジオに出演。

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2010年1月号 

 「寒い晩は鍋物が一番だぁ!」てなことで昨年初冬、釣友の任堂(とうどう)さんと2泊3日の予定で長万部漁港へ釣行した。ターゲットにしたのは鍋の材料となるチカ、ソイ、カジカなど。日没過ぎて着いたこともあり、この夜は内防波堤先端でソイを狙う。この場は来る度に囮曳(おとりひ)きで30センチ超えのソイを上げている私のポイントなのだ。舟道をゆっくり曳いてくると早くも1発目からコツコツとソイらしい魚信(あたり)。そのうちにいきなりガツンと来た。思わずロッドを立てると可なりの手応えだ。水面を切るまですっかり梃摺(てこず)ったが、堤上でバタバタしているのは紛れもなく狙いのクロソイだった。メジャーを当てると34センチという良型。その後も短時間に30、32センチのソイを追加し、意気揚々車に引き揚げた。
 その晩、車の中でちびりちびり2人でやっていると、岸壁で夜釣りをしていた夫婦連れが大騒ぎ。「タコタコ、でっかいタコ。早くタモ持って来~い」と旦那。ロッドはもちろん大きく弓なり。こちとらも興味本意で一目散に駆けつけた。タコなら今ごろ真っ赤になって怒って潮を吹いている筈だった。しかし一向にその気配がない。
「流れ藻じゃないの?」と無責任な私。「いや、ぴくぴく動くー!」と旦那。目の前まで引き寄せ、ライトに浮かんだ獲物を見てびっくりした。何と件(くだん)の大ダコ、いつの間にカジカに化けたのか、でっかい口を開けて見事タモに納まった。それを射止めた旦那、タコのことも忘れて声高々に「あしたの晩はカジカ鍋!