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月の穴場

斎藤 豊
昭和3年11月江別生まれ 自転車にテントを積み込み、北海道の全沿岸2,400キロを自給自足で9年間釣り歩く。 NHKをはじめ各民放テレビ・ラジオに出演。

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2009年9月号 

 仲間にモッちゃんがいる。彼は元H新聞社のカメラマンだ。それだけに事カメラに関しては手厳しく、私もいろいろ教えを乞いながら師と仰ぐ。ところが2人とも生まれながらの自然大好き人間。車を走らせながら川を見りゃあ「おいヤマベ」、山を通れば「ほらキノコ」、温泉がありゃあ「それ飛び込めぇ!」てな調子で、漸く海の見える斜里町まで来たときは何と札幌を出発してから1週間も後だった。
 途中、音根別(おんねべつ)川を覗いてびっくりした。さ程大きくもない川に、カラフトマスが押し合いへし合い真っ黒になって遡上の真っ最中だった。中には1メートル近い奴もいる。「こんなでっかいのが釣れるんだ」「へぇー釣れるんだぁ?」眺めているうちにモッちゃんは、もうすっかり釣った気分になって鼻の小ヒゲをぴくぴくさせた。
 カラフトマスは別名ピンクサーモンあるいは背張鱒(せっぱります)と言う。知床方面では更に知名度を高めるためにオホーツクサーモンとも呼んでいる。そのカラフトマス釣りが今オホーツク海岸で酣(たけなわ)なのだ。特に奇数年は豊漁年とされ、ロッドを握る手にも思わず力が入る。なあんてロッドを振っていると、いきなりガツ~ン!と電撃的なショック。とっさにロッドを立てては見たものの、執拗にファイトぶりを見せる相手の力は凄まじいばかり。幸い折り返す波に、うまく乗せて手にしたのは58センチの大型銀ぴかメスだった。
「やっぱり釣れるんだぁ?」「うん釣れるんだぁ!」
一昨年8月末のことだった。